P-58)当院における夜間の輸血依頼状況

目的:当院における夜間の輸血依頼状況を調査したので報告する. 対象および方法:2010年1月1日から12月31日までの夜間の輸血依頼について, 患者数, 診療科, 依頼単位数について調査した. 結果:2010年の夜間の輸血依頼は, 1,348人, 赤血球濃厚液8,016単位(年間総依頼単位数の26.2%)新鮮凍結血漿6,203単位(32.0%)血小板5,570単位(19.1%)であった. 診療科別の患者数は, 救命センターが43.1%と最も多く, 続いて第一内科, 心臓外科の順であった. また, 53.2%の患者で, 過去一週間以内に輸血の依頼が行われていた. 患者一人あたりの赤血球濃厚液の依...

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Veröffentlicht in:日本医科大学医学会雑誌 2011, Vol.7 (4), p.222-222
Hauptverfasser: 植田貴子, 寺田紀, 園部晴代, 小川早恵子, 亀山澄子, 福田高久, 橋本政子, 飯野幸永, 本間博, 緒方清行
Format: Artikel
Sprache:jpn
Online-Zugang:Volltext
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Beschreibung
Zusammenfassung:目的:当院における夜間の輸血依頼状況を調査したので報告する. 対象および方法:2010年1月1日から12月31日までの夜間の輸血依頼について, 患者数, 診療科, 依頼単位数について調査した. 結果:2010年の夜間の輸血依頼は, 1,348人, 赤血球濃厚液8,016単位(年間総依頼単位数の26.2%)新鮮凍結血漿6,203単位(32.0%)血小板5,570単位(19.1%)であった. 診療科別の患者数は, 救命センターが43.1%と最も多く, 続いて第一内科, 心臓外科の順であった. また, 53.2%の患者で, 過去一週間以内に輸血の依頼が行われていた. 患者一人あたりの赤血球濃厚液の依頼単位数は, 4単位以下が54.1%, 5~9単位が20.9%, 10~19単位が17.3%, 20~39単位が5.4%, 40単位以上が2.3%であった. また, 未交差赤血球の依頼(超緊急時)が45人あった. 考察:輸血依頼の25%が夜間に行われていた. また, 夜間依頼の半数は小単位の依頼であり, 緊急性に疑問が残った. 一方, 救命センターや心臓外科などでは, 緊急, 大量の依頼も少なくなかった. 夜間の輸血部業務は血液製剤の発注, 入庫, 検査までを一人で行っているが, このような緊急, 大量の依頼においても, 安全な血液を速やかに供給することが重要である. そのためにも, 緊急性が少ない輸血の依頼は, 可能な限り日中に行うことが必要である.
ISSN:1349-8975