P-7)調剤室における疑義照会内容の調査と安全管理への取り組み
目的:調剤室では, 安全管理への取り組みとして, ハイリスク薬(抗がん剤, ワルファリンカリウム, 強心配糖体など)や併用薬, 処方日数が決まっている薬剤などのチェック手順を設定している. 今回は, 疑義照会の調査を行った結果から, 特に抗がん剤についての安全管理への対策について検討し改善を行ったので報告する. 対象および方法:平成21年11月1日~平成22年4月30日の6ヵ月間の院内処方箋を対象とし, 疑義照会内容, 変更件数, ならびに変更率などの調査を行った. 結果:院内処方箋総数は95,916枚(入院;80,577枚, 外来;15,339枚)であった. 疑義照会件数は, 入院563件,...
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Veröffentlicht in: | 日本医科大学医学会雑誌 2010, Vol.6 (4), p.215-216 |
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Hauptverfasser: | , , , , |
Format: | Artikel |
Sprache: | jpn |
Online-Zugang: | Volltext |
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Zusammenfassung: | 目的:調剤室では, 安全管理への取り組みとして, ハイリスク薬(抗がん剤, ワルファリンカリウム, 強心配糖体など)や併用薬, 処方日数が決まっている薬剤などのチェック手順を設定している. 今回は, 疑義照会の調査を行った結果から, 特に抗がん剤についての安全管理への対策について検討し改善を行ったので報告する. 対象および方法:平成21年11月1日~平成22年4月30日の6ヵ月間の院内処方箋を対象とし, 疑義照会内容, 変更件数, ならびに変更率などの調査を行った. 結果:院内処方箋総数は95,916枚(入院;80,577枚, 外来;15,339枚)であった. 疑義照会件数は, 入院563件, 外来331件であり, 処方変更件数は, 入院139件(変更率;24.7%), 外来118件(35.7%)であった. 疑義照会内容は, 入院・外来処方共に「用法」「用量」に関する疑義照会件数が多かった. 抗がん剤に関する疑義照会件数は, 入院・外来共に全体の10%以上を占めたが, 変更件数はきわめて低かった. 考察:抗がん剤の疑義照会件数に対し, 変更件数がきわめて低かった原因の1つとして, これまでのラパチニブトシル酸塩・カペシタビン併用療法における休薬期間の確認方法に問題があると考えられた. この結果から「お薬手帳」を用い患者とともに, 医療従事者が残薬把握, 休薬管理, 副作用評価などを行えるよう改善を行った. |
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ISSN: | 1349-8975 |