P-23)2008年当院における即時型輸血副作用の発生状況
目的:輸血に伴う即時型副作用の発生状況を把握するため, 2008年の副作用報告の集計をおこなった. 対象および方法:2008年1月~12月に輸血部に次のいずれかで即時型副作用が報告された製剤を対象に集計した. 1)輸血用紙の副作用欄の有にチェックされている. 2)「出来事報告書」などの提出で内容が判明した. 3)日赤に副作用調査を依頼した. 結果:輸血用紙の副作用欄の有無へのチェックは, 9割以上にされていた. 報告された即時型副作用は, 139件であった. このうち副作用の内容が判明したのは125件で, 蕁麻疹・掻痒感などの皮膚症状100件, 熱感・発熱2件, アナフイラキシー様ショックと思...
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Veröffentlicht in: | 日本医科大学医学会雑誌 2009, Vol.5 (4), p.260-261 |
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Format: | Artikel |
Sprache: | jpn |
Online-Zugang: | Volltext |
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Zusammenfassung: | 目的:輸血に伴う即時型副作用の発生状況を把握するため, 2008年の副作用報告の集計をおこなった. 対象および方法:2008年1月~12月に輸血部に次のいずれかで即時型副作用が報告された製剤を対象に集計した. 1)輸血用紙の副作用欄の有にチェックされている. 2)「出来事報告書」などの提出で内容が判明した. 3)日赤に副作用調査を依頼した. 結果:輸血用紙の副作用欄の有無へのチェックは, 9割以上にされていた. 報告された即時型副作用は, 139件であった. このうち副作用の内容が判明したのは125件で, 蕁麻疹・掻痒感などの皮膚症状100件, 熱感・発熱2件, アナフイラキシー様ショックと思われる報告は1件であった. 使用製剤に対する副作用の発生率は, 血小板2.81%, 赤血球製剤0.21%, 新鮮凍結血漿0.39%であった. 輸血用紙の副作用欄の有無のチェックや「出来事報告書」の提出状況は前年とほぼ同様であるにもかかわらず, 即時型副作用の報告は139件, 前年比83%と減少していた. 個別の副作用の内容では熱感・発熱前年12件→2件, アナフィラキシー様ショックと思われる報告前年6件→1件であった. 考察:当院での輸血に伴う即時型副作用の発生頻度は減少傾向が認められた. 2007年8月より日赤製剤は保存前白血球除去製剤の供給となり, 輸血副作用の減少が期待されている. 当院の副作用報告の減少の原因との関連については今後も集計を重ね評価を行いたい. |
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ISSN: | 1349-8975 |