P-14)コントラストエコー法を用いた急性期脳塞栓症の塞栓源検索について

目的:マイクロバブルを用いたコントラストエコー法による右左シャント(Right-to-Left Shunt:以下RLS)の診断は, 多くの施設で経食道心エコーを用いて行われているが, 意識覚醒下で行うことが多く, このため患者への負担が少なくない. 当科では経胸壁心エコーを用いてコントラストエコー法によるRLSの検索を行い, 従来の経食道心エコーでの結果との比較検討を行った. 対象および方法:2009年2月17日から7月7日までに当院SCUに入院した急性期脳梗塞の連続115症例に対し, コントラストエコー法を用いて経胸壁心エコーでRLSを検索した. また, RLS陽性例のサブ解析を行い, その...

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Veröffentlicht in:日本医科大学医学会雑誌 2009, Vol.5 (4), p.257-258
Hauptverfasser: 原田未那, 西山康裕, 大鳥達雄, 大久保誠二, 角南英子, 阿部新, 斉藤智成, 鈴木健太郎, 高山洋平, 戸田諭補, 片山泰朗
Format: Artikel
Sprache:jpn
Online-Zugang:Volltext
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Beschreibung
Zusammenfassung:目的:マイクロバブルを用いたコントラストエコー法による右左シャント(Right-to-Left Shunt:以下RLS)の診断は, 多くの施設で経食道心エコーを用いて行われているが, 意識覚醒下で行うことが多く, このため患者への負担が少なくない. 当科では経胸壁心エコーを用いてコントラストエコー法によるRLSの検索を行い, 従来の経食道心エコーでの結果との比較検討を行った. 対象および方法:2009年2月17日から7月7日までに当院SCUに入院した急性期脳梗塞の連続115症例に対し, コントラストエコー法を用いて経胸壁心エコーでRLSを検索した. また, RLS陽性例のサブ解析を行い, その傾向を調べた. 結果:全115症例のうち, 30症例(26.1%)においてRLSが認められた. TOAST分類を用いた臨床病型別の陽性率はothers/unknown 29症例のうち12例(41.4%), TIA 18症例のうち8例(44.4%)でRLSが認められた. 考察:文献的には原因不明である脳梗塞症例は全体の30~40%といわれている. また脳梗塞のうち10~44%にPFOが認められるとの報告がある. 当院でのRLS陽性率も26.1%と同等であった. また, TOAST分類でothers/unknownに分類される症例やTIA症例の多くにRLSを認めたことから, RLS検索は脳梗塞の原因検索に有用であると考えられた.
ISSN:1349-8975