循環器疾患における病態把握の重要性とその臨床的意義

「はじめに」循環器疾患の中で, とくに虚血性心疾患の診療にかかわる機会が多く, 基礎研究も行ったが主に虚血性心疾患の臨床研究を多く手がけることができた. 振り返ってみると米国への留学は私の人生にとって, その後の大学や様々な分野での仕事への取り組み方の基本をたたき込まれた貴重な機会であった. 医療分野における様々な現象や結果を科学的に基礎的な立場から臨床をみつめることができるようになった. 地道に調査・分析し, その結果を論文として発表するように努力してきたが, 基礎研究のうち, 電気生理学の分野では, K+の心筋細胞におよぼす影響や新しい抗不整脈薬の作用機序について, また虚血再灌傷害の機序...

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Veröffentlicht in:日本医科大学医学会雑誌 2009-04, Vol.5 (2), p.80-85
1. Verfasser: 岸田浩
Format: Artikel
Sprache:jpn
Online-Zugang:Volltext
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Beschreibung
Zusammenfassung:「はじめに」循環器疾患の中で, とくに虚血性心疾患の診療にかかわる機会が多く, 基礎研究も行ったが主に虚血性心疾患の臨床研究を多く手がけることができた. 振り返ってみると米国への留学は私の人生にとって, その後の大学や様々な分野での仕事への取り組み方の基本をたたき込まれた貴重な機会であった. 医療分野における様々な現象や結果を科学的に基礎的な立場から臨床をみつめることができるようになった. 地道に調査・分析し, その結果を論文として発表するように努力してきたが, 基礎研究のうち, 電気生理学の分野では, K+の心筋細胞におよぼす影響や新しい抗不整脈薬の作用機序について, また虚血再灌傷害の機序, 独自に作成した低流量心筋虚血モデルによるATP感受性Kチャネル開口薬の心筋梗塞サイズ縮小効果, 灌流心における一酸化窒素(NO)リアルタイム測定法の開発などきわめて興味のある研究にも恵まれた. 本日は, とくに思い出深い臨床研究について話したい.
ISSN:1349-8975