P-34)遊離SCAP皮弁:世界でわれわれだけが報告してきた皮弁
目的:今回, 遊離SCAP(superficail cervical artery perforator)flapを用い, 頸部熱傷瘢痕拘縮および足底皮膚欠損創の再建を行った. 対象および方法:浅頸動脈が僧帽筋を穿通する部位より尾側外方にデザインし末梢より挙上した. 穿通枝が数本確認できた後に, 僧帽筋下を検索し浅頸動脈の本幹を見つけ, 少量の筋体をつけ皮弁を挙上した. 血管茎は約5cm採取可能であった. 症例1では, 頸部瘢痕拘縮の再建に用い, 吻合した血管は顔面動静脈であった. 症例2では, 交通外傷後の右足底の皮膚欠損創に用い, 吻合した血管は後脛骨動静脈であった. 結果:皮弁は, 2例...
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Veröffentlicht in: | 日本医科大学医学会雑誌 2008, Vol.4 (4), p.249-249 |
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Hauptverfasser: | , , , |
Format: | Artikel |
Sprache: | jpn |
Online-Zugang: | Volltext |
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Zusammenfassung: | 目的:今回, 遊離SCAP(superficail cervical artery perforator)flapを用い, 頸部熱傷瘢痕拘縮および足底皮膚欠損創の再建を行った. 対象および方法:浅頸動脈が僧帽筋を穿通する部位より尾側外方にデザインし末梢より挙上した. 穿通枝が数本確認できた後に, 僧帽筋下を検索し浅頸動脈の本幹を見つけ, 少量の筋体をつけ皮弁を挙上した. 血管茎は約5cm採取可能であった. 症例1では, 頸部瘢痕拘縮の再建に用い, 吻合した血管は顔面動静脈であった. 症例2では, 交通外傷後の右足底の皮膚欠損創に用い, 吻合した血管は後脛骨動静脈であった. 結果:皮弁は, 2例とも問題なく生着した. 考察:SCAP flapは, 僧帽筋上縁部を茎として比較的大きく, 約30cm程度の長い皮弁として挙上可能でありわれわれは, 今まで主に頸部の熱傷瘢痕拘縮の再建に用いてきた. 幅15cm程までは, 皮弁採取部の縫縮が可能であり, 皮弁採取部に植皮を要するもののさらに, 幅広い皮弁も作成可能である. 今回, SCAP flapが遊離皮弁として挙上され, また下肢の再建に用いられ, その血行の安定性も問題なかった. 本皮弁の特徴である薄く大きな皮弁として挙上できることを踏まえると, 今後, free SCAP flapの有用性がさらに増していくものと考える. |
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ISSN: | 1349-8975 |