P-8)当院における即時型輸血副作用の状況について

目的:輸血部では, 輸血に伴う即時型副作用の現状を把握するため, 副作用を報告する体制をとり, 年次集計している. 2007年の副作用の状況についてまとめたので報告する. 対象および方法:2007年1月~12月に輸血部に次のいずれかで即時型副作用が報告された製剤を対象に集計を行った. 1)輸血用紙の副作用欄の有にチェック, 2)「出来事報告書」の提出, 3)日赤に副作用調査を依頼 結果:輸血用紙の副作用欄の有無へのチェックは, 9割以上にされていた. 報告された即時型副作用は167件であった. このうち「出来事報告書」の提出などで副作用の内容が判明したものは140件で, 蕁麻疹・掻痒感などの皮...

Ausführliche Beschreibung

Gespeichert in:
Bibliographische Detailangaben
Veröffentlicht in:日本医科大学医学会雑誌 2008, Vol.4 (4), p.241-241
Hauptverfasser: 亀山澄子, 小川早恵子, 植田貴子, 福田高久, 飯野幸永, 里村克章, 田近賢二
Format: Artikel
Sprache:jpn
Online-Zugang:Volltext
Tags: Tag hinzufügen
Keine Tags, Fügen Sie den ersten Tag hinzu!
Beschreibung
Zusammenfassung:目的:輸血部では, 輸血に伴う即時型副作用の現状を把握するため, 副作用を報告する体制をとり, 年次集計している. 2007年の副作用の状況についてまとめたので報告する. 対象および方法:2007年1月~12月に輸血部に次のいずれかで即時型副作用が報告された製剤を対象に集計を行った. 1)輸血用紙の副作用欄の有にチェック, 2)「出来事報告書」の提出, 3)日赤に副作用調査を依頼 結果:輸血用紙の副作用欄の有無へのチェックは, 9割以上にされていた. 報告された即時型副作用は167件であった. このうち「出来事報告書」の提出などで副作用の内容が判明したものは140件で, 蕁麻疹・掻痒感などの皮膚症状104件, 熱感・発熱12件, アナフィラキシー様ショックと思われる報告が6件あった. 使用製剤に対する副作用発生率は, 血小板4.07%, 赤血球製剤0.18%, 新鮮凍結血漿1.55%であった. 考察:輸血用紙の副作用のチェック欄は以前1ヵ所であったが, 2006年6月に輸血開始5分後, 15分後, 終了時の3時点とし, さらに脈拍とSpO2も記入するように変更された. 以前は7割程度であったチェックは, 9割以上に改善され, 「出来事報告書」の提出などで副作用の内容が判明したものも前年の110件から140件に増加し, 実情に近い副作用の集計が行えたと思われる. 今後も報告方法の改善などを行い, 即時型輸血副作用の現状把握に努め, 安全で適正な輸血を推進したい.
ISSN:1349-8975