P-68)2006年当院における輸血副作用の発生状況

「はじめに」当院では輸血副作用の発生状況を把握するため, 輸血用紙に副作用の有無のチェック欄を設けるなどして輸血副作用を報告する体制をとっている. 2006年の輸血副作用発生状況について報告する. 「方法」2006年1月~12月に輸血部に輸血副作用が報告された製剤を対象に集計を行った. 「結果」2006年に輸血部に報告された副作用は160件であった. 製剤別では血小板が最も多く136件, 診療科別では第3内科からの報告が143件で最多であった. また, 160件の報告に対し患者数は55人で一患者から複数回副作用報告されている例が多かった. 使用製剤に対する副作用発生率は, 血小板4.42%,...

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Veröffentlicht in:日本医科大学医学会雑誌 2007, Vol.3 (4), p.253-253
Hauptverfasser: 亀山澄子, 小川早恵子, 植田貴子, 福田高久, 飯野幸永, 田近賢二, 里村克章
Format: Artikel
Sprache:jpn
Online-Zugang:Volltext
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Beschreibung
Zusammenfassung:「はじめに」当院では輸血副作用の発生状況を把握するため, 輸血用紙に副作用の有無のチェック欄を設けるなどして輸血副作用を報告する体制をとっている. 2006年の輸血副作用発生状況について報告する. 「方法」2006年1月~12月に輸血部に輸血副作用が報告された製剤を対象に集計を行った. 「結果」2006年に輸血部に報告された副作用は160件であった. 製剤別では血小板が最も多く136件, 診療科別では第3内科からの報告が143件で最多であった. また, 160件の報告に対し患者数は55人で一患者から複数回副作用報告されている例が多かった. 使用製剤に対する副作用発生率は, 血小板4.42%, 赤血球製剤0.19%, 新鮮凍結血漿0.19%であった. 「出来事報告書」の提出などで副作用の内容が判明したものは110件で, 蕁麻疹・発疹・掻痒感などの皮膚症状の報告が最多で91件, アナフィラキシー様ショックと思われる報告が3件あった. 発症までの時間は15分以内が12件(10.9%)で大半の82件(75.5%)が60分以内に発生していた. 「まとめ」2006年の当院における輸血副作用の発生状況について報告した. 輸血療法委員会や輸血新聞(輸血部発行)で副作用の発生状況などについて報告する機会を増やしたため, 副作用の報告件数が増加している. 今後も年度ごとの集計報告を行い輸血副作用の状況について周知するよう努めたい.
ISSN:1349-8975