P-54)過去3年間の肺炎球菌の検出状況と薬剤感受性について

目的:過去3年間微生物検査室に提出された検査材料より分離された肺炎球菌698株について, 薬剤耐性および検出状況を報告する. 対象および方法:2003.4~2006.3まで分離された肺炎球菌698株について, (1)材料, 年齢別検出頻度(2)各種薬剤の耐性率を検討した. 結果:698株中, PSSP136株(19%), PISP269株(39%), PRSP293株(42%)であった. また鼻腔粘液343株中PSSP50株, PISP141株, PRSP152株, 咽頭粘液179株中PSSP30株, PISP69株, PRSP80株, 喀痰96株中PSSP30株, PISP29株, PRSP...

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Veröffentlicht in:日本医科大学医学会雑誌 2006, Vol.2 (4), p.265-266
Hauptverfasser: 鈴木美子, 成定朋美, 杉原秀人, 高須佳奈子, 池野廣幸, 草間芳樹
Format: Artikel
Sprache:jpn
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Beschreibung
Zusammenfassung:目的:過去3年間微生物検査室に提出された検査材料より分離された肺炎球菌698株について, 薬剤耐性および検出状況を報告する. 対象および方法:2003.4~2006.3まで分離された肺炎球菌698株について, (1)材料, 年齢別検出頻度(2)各種薬剤の耐性率を検討した. 結果:698株中, PSSP136株(19%), PISP269株(39%), PRSP293株(42%)であった. また鼻腔粘液343株中PSSP50株, PISP141株, PRSP152株, 咽頭粘液179株中PSSP30株, PISP69株, PRSP80株, 喀痰96株中PSSP30株, PISP29株, PRSP37株, その他80株中PSSP26株, PISP30株, PRSP24株という結果を得られた. 耐性率の低い薬剤はVCM, RFP, LVFX, A/Cで, 耐性率50%以上はTC, EM, CLDM, CAM, CZOP, CTM, CFIX, CFPMであった. また, PSSPとPRSP+PISPとの感受性率に50%以上差が認められたものは, MEPM, CTM, CTX, CZOP, CFIX, CFPMであった. まとめ:過去3年間の年次別検出率に大きな変動はなく, また耐性菌の増加は認められなかった. 検査材料別検出率において, PRSPは小児科からの検出率が高いことが反映され, 小児由来の検体が多い咽頭や鼻咽腔の検出頻度が高く, 成人からの検体が多い喀痰や気管支洗浄液等からの検出率は低かった. また臨床的に病原性と考えられる血液, 髄液等の由来株はPISP, PRSPが約半数であった. 感性菌, 耐性菌にかかわらず外来患者由来が多く, 市中感染菌として重要であると思われる.
ISSN:1349-8975