P-3)当院女性診療科におけるがん化学療法時の薬剤管理指導業務の効率化:がん化学療法ワークシートの有用性

目的:がん化学療法には様々なプロトコールが存在し, 投与量, 投与方法, 副作用の種類および発現頻度などはプロトコールによって大きく異なるため, 処方内容チェックや副作用モニタリングおよび抗癌剤に関する情報提供などの薬剤管理指導業務は複雑化し, 多くの時間を費やしている. そこで当院では, 婦人科領域のがん化学療法の「処方チェックシート」や「副作用モニタリングシート」などのワークシートを作成し, 薬剤管理指導業務の効率化を試みたので報告する. 方法:「処方チェックシート」では, プロトコール, 投与量, 副作用発現状況, 投与基準, 処方薬と相互作用などをチェック項目として取り上げた. 「副作...

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Veröffentlicht in:Journal of Nippon Medical School 2004, Vol.71 (6), p.465-466
Hauptverfasser: 堀川佳津美, 伊藤淳雄, 村田和也, 横田明重, 中井章人, 越野立夫
Format: Artikel
Sprache:jpn
Online-Zugang:Volltext
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Beschreibung
Zusammenfassung:目的:がん化学療法には様々なプロトコールが存在し, 投与量, 投与方法, 副作用の種類および発現頻度などはプロトコールによって大きく異なるため, 処方内容チェックや副作用モニタリングおよび抗癌剤に関する情報提供などの薬剤管理指導業務は複雑化し, 多くの時間を費やしている. そこで当院では, 婦人科領域のがん化学療法の「処方チェックシート」や「副作用モニタリングシート」などのワークシートを作成し, 薬剤管理指導業務の効率化を試みたので報告する. 方法:「処方チェックシート」では, プロトコール, 投与量, 副作用発現状況, 投与基準, 処方薬と相互作用などをチェック項目として取り上げた. 「副作用モニタリングシート」では, 発生頻度の高い副作用と用量規制因子をモニターすべき項目として取り上げた. また, ワークシート使用前, 後の各2ヵ月間のがん化学療法における薬剤管理指導件数を算出した. 結果, 考察:女性診療科病棟におけるがん化学療法時の薬剤管理指導件数は, ワークシート使用前の41件/月に対し, 使用開始後は53件/月と増加した. 「処方チェックシート」の利用により処方監査が確実となり, 「副作用モニタリングシート」により注意すべき副作用項目と発現時期が明確化され, 効率的に服薬指導を行うことが可能となったと考えられる. 今後, ワークシートを活用し, がん化学療法における薬剤管理指導業務の標準化を勧めていきたいと考える.
ISSN:1345-4676