P-136)骨盤内臓器の合併切除を伴った悪性腫瘍治療の臨床的検討
目的:骨盤内悪性腫瘍の治療における骨盤内多臓器合併切除の選択はその困難さと過大な侵襲のために一定の見解はない. 今回我々は, 当科における骨盤内合併切除例について検討したので報告する. 対象:当院で10年間に経験した骨盤内全摘術11例, 骨盤内臓器合併切除を伴った直腸切除術3例. 原疾患の内訳は直腸癌6例結腸癌5例前立腺癌2例胃癌(骨盤内再発)1例であった. 結果:入院日数98日(43~173), 術時間513時間(335~808), 出血量3216ml(697~11,519), 術死なし, 術後経口開始日数10日(2~39), 術後入院日数77日(28~155), 在院死は1例であった. K...
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Veröffentlicht in: | Journal of Nippon Medical School 2002, Vol.69 (6), p.673-673 |
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Format: | Artikel |
Sprache: | jpn |
Online-Zugang: | Volltext |
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Zusammenfassung: | 目的:骨盤内悪性腫瘍の治療における骨盤内多臓器合併切除の選択はその困難さと過大な侵襲のために一定の見解はない. 今回我々は, 当科における骨盤内合併切除例について検討したので報告する. 対象:当院で10年間に経験した骨盤内全摘術11例, 骨盤内臓器合併切除を伴った直腸切除術3例. 原疾患の内訳は直腸癌6例結腸癌5例前立腺癌2例胃癌(骨盤内再発)1例であった. 結果:入院日数98日(43~173), 術時間513時間(335~808), 出血量3216ml(697~11,519), 術死なし, 術後経口開始日数10日(2~39), 術後入院日数77日(28~155), 在院死は1例であった. Kaplan-meier法による2年生存率は63%, 3年生存率は33%であった. 在院死は人工肛門部壊死のため汎発性腹膜炎を合併し再手術を必要とした1例のみで, 他の全例で退院自宅療養が可能であった. 経口摂取は通常直腸癌術後に比し遅延する傾向にあったが, 全症例で可能であり, 人工肛門壊死の1例及び食欲不振のため在宅IVHを必要とした1例をのぞく全例で在院中に完全経口摂取への移行が可能であった. まとめ:骨盤内多臓器切除は予後, 経口摂取を中心としたQOLの改善に寄与すると考えられたがその侵襲は過大であり十分な適応の検討が必要であると考えられた. |
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ISSN: | 1345-4676 |