P-122)熱傷後肥厚性癌痕患者の掻痒に対する看護:ヨモギローションを使用して
はじめに:熱傷後の肥厚性瘢痕が広範囲に及ぶ場合強い掻痒を生じることが多く当病棟ではこのような患者の看護に難渋している. ヨモギの抽出物であるガイヨウは抗ヒスタミン作用をもつとの報告があるため, 今回われわれはこれを用いたヨモギローションに着目し, 肥厚性瘢痕に対するヨモギローションの止痒効果を検討した. 対象と方法:当病棟に入院中の患者10名の20部位に対して, ヨモギローションを塗布し, 自覚症状の推移を統計学的に検討した. 自覚症状の改善は白取の「痒みの重症度基準」に準じて判定した. また4名(9部位)に対して角質水分量と経表皮水分喪失量, また皮膚色の変化を計測し, 他覚症状の変化を統計...
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Veröffentlicht in: | Journal of Nippon Medical School 2002, Vol.69 (6), p.669-669 |
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Format: | Artikel |
Sprache: | jpn |
Online-Zugang: | Volltext |
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Zusammenfassung: | はじめに:熱傷後の肥厚性瘢痕が広範囲に及ぶ場合強い掻痒を生じることが多く当病棟ではこのような患者の看護に難渋している. ヨモギの抽出物であるガイヨウは抗ヒスタミン作用をもつとの報告があるため, 今回われわれはこれを用いたヨモギローションに着目し, 肥厚性瘢痕に対するヨモギローションの止痒効果を検討した. 対象と方法:当病棟に入院中の患者10名の20部位に対して, ヨモギローションを塗布し, 自覚症状の推移を統計学的に検討した. 自覚症状の改善は白取の「痒みの重症度基準」に準じて判定した. また4名(9部位)に対して角質水分量と経表皮水分喪失量, また皮膚色の変化を計測し, 他覚症状の変化を統計学的に検討した. 結果:自覚症状は著明に改善を認め, 有意差を認めた(p0.05). 考察:今回ヨモギローションによって自覚症状が著明に改善したが, これはヨモギローションに含有されるメントールやアルコールの清涼感による速効性の作用と, ガイヨウの抗ヒスタミン作用および抗アレルギー作用による比較的遅効性の作用が止痒効果を示したものと考えた. まとめ:ヨモギローションは熱傷後肥厚性瘢痕患者の掻痒に対して有用であると考えた. |
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ISSN: | 1345-4676 |