P-5)結節性筋膜炎の2症例
症例1:46歳, 女性, 左肩, 前方三角筋内に経3cm大の腫瘤あり, MRIで悪性腫瘍も疑われた. 穿刺吸引細胞診:類粘液様基質または膠原線維を背景に, 短~長紡錘形細胞が比較的高密度に認められた. 核異型は乏しく, 分裂像は指摘できなかった. 一部で核の索状配列がみられ, 神経鞘細胞腫瘍を推定しClassIIとした. 組織所見:乳白色, 充実性の筋肉内腫瘍で一部は筋膜に接していた. 紡錘形細胞が特定の配列を示さず比較的密に増生し, 間質は中心部では類粘液様, その他の部分では線維性で時に硝子化を示す. 筋膜に連続している部分以外では変性した横紋筋と紡錘形細胞が入り組んでいて境界不明瞭, 軽...
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Veröffentlicht in: | Journal of Nippon Medical School 2002, Vol.69 (6), p.636-636 |
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Format: | Artikel |
Sprache: | jpn |
Online-Zugang: | Volltext |
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Zusammenfassung: | 症例1:46歳, 女性, 左肩, 前方三角筋内に経3cm大の腫瘤あり, MRIで悪性腫瘍も疑われた. 穿刺吸引細胞診:類粘液様基質または膠原線維を背景に, 短~長紡錘形細胞が比較的高密度に認められた. 核異型は乏しく, 分裂像は指摘できなかった. 一部で核の索状配列がみられ, 神経鞘細胞腫瘍を推定しClassIIとした. 組織所見:乳白色, 充実性の筋肉内腫瘍で一部は筋膜に接していた. 紡錘形細胞が特定の配列を示さず比較的密に増生し, 間質は中心部では類粘液様, その他の部分では線維性で時に硝子化を示す. 筋膜に連続している部分以外では変性した横紋筋と紡錘形細胞が入り組んでいて境界不明瞭, 軽度の炎症細胞浸潤を伴っていた. 症例2:47歳, 男性, 内側広筋遠位部に径4cmの腫瘤でMRIで悪性腫瘍が疑われた. 穿刺吸引細胞診:採取細胞量少数で, 紡錘形細胞が比較的高密度な小クラスターが認められた. 強い核異型は認められず低悪性度の線維性腫瘍を疑いClassIIIbで報告した. 組織所見:境界不明瞭な乳白色の腫瘤で少数の核分裂を伴う異型のある紡錘形細胞を密に認める. 被膜形成がみられず, 筋層内へ浸潤する傾向がみられ少数の背景に炎症性細胞を認めた. まとめ:(1)稀な結節性筋膜炎の2症例について細胞所見を中心に鑑別診断上の問題点について述べた. (2)細胞診上, 結節性筋膜炎では腫瘍細胞の形態は均一で, 背景に粘液様物質, 炎症性細胞を認めた. |
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ISSN: | 1345-4676 |