くも膜下出血のSNP解析
最近ではいわゆる生活習慣病, commond iseaseといわれる高血圧, 糖尿病などの頻度の高い一般的な疾患の遺伝解析が盛んで, 以前からわれわれが"体質", "家族歴あり"としていた漠然とした概念に対して, 遺伝学的手法を用い直接的なアプローチが可能となっている. 特にゲノム時代を迎え, 全ゲノムにわたるマイクロサテライト, 1遺伝子多型(SNP), 遺伝子配列情報など遺伝解析をおこなうツールが配備されているので, 今後ともさらに疾患遺伝子解析の加速化が予測できる. 今回は発症後, 半数近くが死にいたる重篤な疾患, くも膜下出血の遺伝解析について紹...
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Veröffentlicht in: | Journal of Nippon Medical School 2001, Vol.68(5), pp.422-425 |
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1. Verfasser: | |
Format: | Artikel |
Sprache: | jpn |
Online-Zugang: | Volltext |
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Zusammenfassung: | 最近ではいわゆる生活習慣病, commond iseaseといわれる高血圧, 糖尿病などの頻度の高い一般的な疾患の遺伝解析が盛んで, 以前からわれわれが"体質", "家族歴あり"としていた漠然とした概念に対して, 遺伝学的手法を用い直接的なアプローチが可能となっている. 特にゲノム時代を迎え, 全ゲノムにわたるマイクロサテライト, 1遺伝子多型(SNP), 遺伝子配列情報など遺伝解析をおこなうツールが配備されているので, 今後ともさらに疾患遺伝子解析の加速化が予測できる. 今回は発症後, 半数近くが死にいたる重篤な疾患, くも膜下出血の遺伝解析について紹介したい. くも膜下出血はそのほとんどが脳動脈瘤の破裂を原因とする. かつ脳動脈瘤発生に遺伝要因の関与が知られているので, 実際には脳動脈瘤を対象として遺伝解析をおこなった. SNPとは 遺伝解析の重要なツールとして, SNP(1塩基置換, single nucleotide polymorphism)が重要視されている. SNPとは, 集団内で1%以上の頻度で存在するゲノム上の一塩基多型と便宜上定義される. Polymorphismとはギリシャ語を語源とし, poly(many), morphe(shape), まさしく多型という意味である. 個人差をSNPの違いとして捉えることにより, 個人に即した新しい医学医療の展開が期待されている. |
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ISSN: | 1345-4676 1347-3409 |
DOI: | 10.1272/jnms.68.422 |