2)多彩な肺病変を合併したAIDSの1例
症例は35歳男性. 1999年6月咳嗽が出現し, 近医を受診, 感冒の診断にて処方を受ける. 症状は一時改善するも再度悪化したため, 8月近医を再診し, 胸部レントゲン検査にて, 異常陰影を認め, 千葉北総病院へ紹介入院となる. BAL/TBLBにてカリニ肺炎, 血液検査にてHIV陽性と診断され, 付属病院第4内科へ転院となった(CD424/μ1, HIV1.9×10 5copy/ml). ST合剤投与にて陰影改善, HIVに対し抗ウイルス療法を開始した. 同年9月, 胸部レントゲン上新たなる結節陰影が出現, 精査の結果, 肺クリプトコッカス症と診断し, 抗真菌剤を併用した(CD4 378/μ...
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Veröffentlicht in: | Journal of Nippon Medical School 2001, Vol.68 (2), p.208-209 |
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Format: | Artikel |
Sprache: | jpn |
Online-Zugang: | Volltext |
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Zusammenfassung: | 症例は35歳男性. 1999年6月咳嗽が出現し, 近医を受診, 感冒の診断にて処方を受ける. 症状は一時改善するも再度悪化したため, 8月近医を再診し, 胸部レントゲン検査にて, 異常陰影を認め, 千葉北総病院へ紹介入院となる. BAL/TBLBにてカリニ肺炎, 血液検査にてHIV陽性と診断され, 付属病院第4内科へ転院となった(CD424/μ1, HIV1.9×10 5copy/ml). ST合剤投与にて陰影改善, HIVに対し抗ウイルス療法を開始した. 同年9月, 胸部レントゲン上新たなる結節陰影が出現, 精査の結果, 肺クリプトコッカス症と診断し, 抗真菌剤を併用した(CD4 378/μl, HIV1.6/10 3copy/ml). 2000年7月, さらに胸部レントゲン上新たなる結節陰影が出現, 陰影の性質からクリプトコッカスとは異なるものと考え, 再度BAL/TBLB施行し, 悪性リンパ腫と診断した(CD4 354/μl)AIDS患者の肺病変では感染症と悪性新生物の鑑別がしばしば問題となる. 本症例は両者を併発した1例として, 文献的考察を加えて報告する. |
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ISSN: | 1345-4676 |