3)脳血管病変を合併したOff-Pump CABG例について

心拍動下冠動脈バイパス術(OPCAB)は, minimally invasive cardiac surgeryの普及とともに適応が拡大されている. 高度脳血管障害を有する症例における体外循環の使用は, 術後の重大な脳合併症を起こしやすくOPCABの適応と考えられる. しかし, 手術中の圧迫や心脱転による血圧低下が, 心機能の悪化のみならず新たな脳梗塞を発症させるおそれがある. 脳梗塞の既往があり術前の脳血管造影や脳シンチグラムの結果, 術中の血圧コントロールが問題となる症例に対し, IABP併用OPCABを施行し, 術後脳合併症を生じることなく良好な経過をたどった2例を経験したので報告する....

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Veröffentlicht in:Journal of Nippon Medical School 2001, Vol.68 (2), p.204-205
Hauptverfasser: 村野光和, 吉野直之, 織井恒安, 宅島美奈, 川村純, 山下康夫, 増田栄, 山下浩二, 久吉隆郎, 家所良夫, 日置正文, 田中茂夫
Format: Artikel
Sprache:jpn
Online-Zugang:Volltext
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Beschreibung
Zusammenfassung:心拍動下冠動脈バイパス術(OPCAB)は, minimally invasive cardiac surgeryの普及とともに適応が拡大されている. 高度脳血管障害を有する症例における体外循環の使用は, 術後の重大な脳合併症を起こしやすくOPCABの適応と考えられる. しかし, 手術中の圧迫や心脱転による血圧低下が, 心機能の悪化のみならず新たな脳梗塞を発症させるおそれがある. 脳梗塞の既往があり術前の脳血管造影や脳シンチグラムの結果, 術中の血圧コントロールが問題となる症例に対し, IABP併用OPCABを施行し, 術後脳合併症を生じることなく良好な経過をたどった2例を経験したので報告する.
ISSN:1345-4676