7.子宮頸癌培養細胞におけるFibroblast growth factor(FGF)-10の発現とその役割の検討
[目的]Fibroblast growth factor(FGF)-10は主に間葉系細胞によって生産され, 細胞膜上に局在するFGF receptor2iiib(FGFR2 iiib, KGFR)を介し上皮細胞増殖に関与することが知られている. 子宮頸癌におけるFGF-10の発現と情報伝達経路につき検討した. [材料と方法]ヒト子宮頸癌培養細胞のCaSkiとME-180細胞をRPMI培地で培養し, RT-PCR法にてFGF-10とFGFR-2 iiib mRNAを, Western blot法にてFGF-10タンパク発現を検討した. 一方, ME-180細胞にrecombinant FGF-1...
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Veröffentlicht in: | Journal of Nippon Medical School 2001, Vol.68 (1), p.83-83 |
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Format: | Artikel |
Sprache: | jpn |
Online-Zugang: | Volltext |
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Zusammenfassung: | [目的]Fibroblast growth factor(FGF)-10は主に間葉系細胞によって生産され, 細胞膜上に局在するFGF receptor2iiib(FGFR2 iiib, KGFR)を介し上皮細胞増殖に関与することが知られている. 子宮頸癌におけるFGF-10の発現と情報伝達経路につき検討した. [材料と方法]ヒト子宮頸癌培養細胞のCaSkiとME-180細胞をRPMI培地で培養し, RT-PCR法にてFGF-10とFGFR-2 iiib mRNAを, Western blot法にてFGF-10タンパク発現を検討した. 一方, ME-180細胞にrecombinant FGF-10を投与し細胞増殖能を検討するとともにFGF-10を投与し, 経時的にタンパクを抽出, Western blotでリン酸化ERKの発現を観察した. [結果]FGF-10mRNAはCa Ski細胞のみに発現し, FGFR-2 iiibは両方の細胞に発現していた. そしてCa Ski細胞ではFGF-10タンパクの発現を認めた. また, FGF-10投与によりME-180細胞の増殖亢進がみられ, 投与後にactivated ERK-1とERK-2の増加がみられた. [考察]FGF-10は子宮頸癌細胞のFGFR-2 iiib受容体とMAPK pathwayを介し増殖を亢進させることが示唆された. 一部の子宮頸癌では自ら産生したFGF-10がautocrine的に細胞増殖に関与していると考えられた. (中華人民共和国:新彊医科大学基礎医学部) |
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ISSN: | 1345-4676 |