P-152)大気圧イオン化法を用いたLC/MSによる微量ベンゾジアゼピン系薬物スクリーニング

目的:ベンゾジアゼピン系薬物は, 睡眠剤, 導入剤として医療用に広く使用されているが, 過量服用や自殺企図, 最近では昏睡強盗などにも使用されるなど, 悪用事例も後をたたない. また, ベンゾジアゼピン系薬物は服用量が微量であることとGC/MSではイオン化が困難なものが多かったことなど, スクリーニング化はもちろん, 個別分析も困難を極めていた. 今回, 大気圧イオン化法を用いたLC/MS(LC/MS/ESI)を用いたベンゾジアゼピン系薬物中毒スクリーニングについて検討を行い, 良好な成績を得たので報告する. 方法:Hewlett Packard製HP1100/MSD, カラムZor-bax...

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Veröffentlicht in:Journal of Nippon Medical School 2000, Vol.67 (6), p.555-556
Hauptverfasser: 林田真喜子, 仁平信, 山田丈士, 早川秀幸, 大野曜吉, 宮内雅人, 山本保博
Format: Artikel
Sprache:jpn
Online-Zugang:Volltext
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Beschreibung
Zusammenfassung:目的:ベンゾジアゼピン系薬物は, 睡眠剤, 導入剤として医療用に広く使用されているが, 過量服用や自殺企図, 最近では昏睡強盗などにも使用されるなど, 悪用事例も後をたたない. また, ベンゾジアゼピン系薬物は服用量が微量であることとGC/MSではイオン化が困難なものが多かったことなど, スクリーニング化はもちろん, 個別分析も困難を極めていた. 今回, 大気圧イオン化法を用いたLC/MS(LC/MS/ESI)を用いたベンゾジアゼピン系薬物中毒スクリーニングについて検討を行い, 良好な成績を得たので報告する. 方法:Hewlett Packard製HP1100/MSD, カラムZor-bax XDBC18, 移動相:0.5%酢酸/アセトニトリル系, トリアゾラム, フルニトラゼパムなど主要なベンゾジアゼピン系薬物20種類の分子イオンにおける選択的イオンモニター法(SIM)によるスクリーニング. 結果ならびに考察:各イオンの1から50ng/mlにおける検量線はいずれも良好な直線性をしめし, 検出限界はおおよそ0.1から0.5ng/mlであった. 健常人血清ならびに尿抽出物からは, 本スクリーニング上で問題となるようなイオンは検出されなかった. 本スクリーニングではng/mlオーダーのベンゾジアゼピン系薬物中毒患者試料からの検出が可能であった.
ISSN:1345-4676