P-7)Trap&Suction法を用いて加療し得た内頸動脈大脳動脈瘤の1例
症例は47歳女性. 平成12年2月24日, 突然の強い頭痛で発症し当院に搬送された. 来院時, 意識レベルはJCSI-1, 頭痛以外に明らかな神経症状は認めなかった. CTにてFisher group2のクモ膜下出血と診断(Hunt&Kosnik gradeII. W. F. N. Sgrade I), 緊急脳血管撮影にて左内頸動脈C1~C2部に直径約20mmのlargeaneurysmを認めた. 動脈瘤のサイズは大きいものの, 血栓化を伴っていないことから直達手術の方針とし, 翌日クリッピング術を施行した. 開頭時, assistbypass用に右浅側頭動脈を剥離, 内頸動脈近位部の...
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Veröffentlicht in: | Journal of Nippon Medical School 2000, Vol.67 (6), p.514-514 |
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Format: | Artikel |
Sprache: | jpn |
Online-Zugang: | Volltext |
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Zusammenfassung: | 症例は47歳女性. 平成12年2月24日, 突然の強い頭痛で発症し当院に搬送された. 来院時, 意識レベルはJCSI-1, 頭痛以外に明らかな神経症状は認めなかった. CTにてFisher group2のクモ膜下出血と診断(Hunt&Kosnik gradeII. W. F. N. Sgrade I), 緊急脳血管撮影にて左内頸動脈C1~C2部に直径約20mmのlargeaneurysmを認めた. 動脈瘤のサイズは大きいものの, 血栓化を伴っていないことから直達手術の方針とし, 翌日クリッピング術を施行した. 開頭時, assistbypass用に右浅側頭動脈を剥離, 内頸動脈近位部の確保のため頭蓋底手術手技を用いた. さらに頸部総頸動脈および左前大脳動脈, 左中大脳動脈においてtrappingを行い, 上甲状腺動脈より持続吸引による脱血を行い動脈瘤を虚脱させることにより(trap&suctionmethod), クリッピングが容易に行えた. また, この際, 術中DSAが非常に有用であった. 内頸動脈の大~巨大動脈瘤に対しては血管内手術や直達手術が困難な場合が多く, trap&bypassなどの間接的手術を用いることが多い. しかし, 今回用いたtrap&suction法を利用することにより, 頭蓋内の血栓化を伴わない大~巨大内頸動脈瘤に対して直達手術を安全確実に行える可能性があると考えられた. |
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ISSN: | 1345-4676 |