自己免疫疾患の遺伝子治療

雲は棚びく天上界に似て……スタンフォード日本人会の生活情報誌はそんなフレーズではじまります. 私は1999年3月より米国はカリフォルニアのスタンフォード大学で自己免疫疾患の遺伝子治療をテーマに研究を行っております. スタンフォード大学はサンフランシスコから車で南に約40分のシリコン, バレーと呼ばれるところにある1891年創立の私立大学で, ゴルフのタイガー, ウッズやテニスのジョン, マッケンローを輩出した大学としても知られております. 鉄道王であったスタンフォード氏が14歳で亡くなった息子の名前を大学に名付け, Le-land Stanford Jr, Universityというのがその正式名称です. とある大学の教授が私の留学前にスタンフォード大学はアメリカで一番の大学とおっしゃいました. 確かにコンピューター関係では全米でもトップクラスですが, 昨年発表になったアメリカ大学ランキングでは第6位, 医療センターに限ってみれば全米13位程度ではあります. しかしながら, スタンフォード日本人会の生活情報誌のフレーズにあるように, 気候の穏やかさや安全性, その他の周囲をとりまく環境を含めると, 私のような外国人にとっては確かにアメリカで一番の大学といえるかもしれません. 私が所属しているのはスタンフォード大学医学部の免疫, リウマチ科で, Garry Fathman教授のラボに在籍しております.