2.当科におけるインフォームド・コンセントの現状と問題点

目的, 対象, 方法:1. エホバの証人, 2. 脳死例, 3. 医師がDNRと判断した例, 4. 入院中の不慮の事故や薬の副作用を来した例を対象として, インフォームド, コンセントの現状と問題点を述べる, 結果と考察:1. エホバの証人への現状:SAHの手術に際し, 輸血が必要になっても輸血拒否とのことで, 転院し手術した. 問題点:1)出血性ショックで止血処置をしなければ生命の危機が迫っている際の対応. 2)待機手術で出血量が一般的に多くない場合の対応. 2. 脳死例への現状:臨床的脳死の段階で本人ならびに家族の臓器提供の意志の有無を尋ね, それに基づいた対処法をとっている. 問題点:臓...

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Veröffentlicht in:Journal of Nippon Medical School 2000, Vol.67 (4), p.289-289
Hauptverfasser: 黒川顕, 小野寺謙吾, 中野渡雄一, 弥富俊太郎, 直江康孝, 中村敏弘, 加地正人, 畝本恭子, 高橋聡, 横田裕行
Format: Artikel
Sprache:jpn
Online-Zugang:Volltext
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Beschreibung
Zusammenfassung:目的, 対象, 方法:1. エホバの証人, 2. 脳死例, 3. 医師がDNRと判断した例, 4. 入院中の不慮の事故や薬の副作用を来した例を対象として, インフォームド, コンセントの現状と問題点を述べる, 結果と考察:1. エホバの証人への現状:SAHの手術に際し, 輸血が必要になっても輸血拒否とのことで, 転院し手術した. 問題点:1)出血性ショックで止血処置をしなければ生命の危機が迫っている際の対応. 2)待機手術で出血量が一般的に多くない場合の対応. 2. 脳死例への現状:臨床的脳死の段階で本人ならびに家族の臓器提供の意志の有無を尋ね, それに基づいた対処法をとっている. 問題点:臓器提供の意志の有無という選択肢を家族に提示することは医師の義務だと指導しているものの, 心情的に難しい面がある. 3. 医師がDNRと判断した例への現状:説明を繰り返した上で, 納得の上での縮小医療にしている. 問題点:1)集中医療から切り換えのタイミングの難しさ. 2)無意味な集中治療を強いられる場合がある. 4. 入院中の事故例への現状:不穏でベッドから転落し頭部外傷を負ったCOPD例の家族には, 外傷に関わる医療費を, 癲癇への投薬がSteevens-Johnson症候群を起こした可能性のある例にも支払いを請求した. 問題点:医療事故と言えるものの支払い, 賠償など. 結語:最近問題になる数例を提示したが, 倫理委員会, 大学あるいはもっと大きいレベルで解決しなければならないことも多い.
ISSN:1345-4676