P-76)高齢者脾腫瘍の1例
症例:86歳女性. 家族歴:長兄が肝臓癌, 次兄が食道癌. 既往歴に特記事項なし. 主訴:左側腹部痛. 現病歴:平成7年8月帯状疱疹, 気管支肺アスペルギルス症で入院. 入院中の腹部CT検査で異常はなかった. 平成8年2月上旬左側腹部痛, 食欲不振出現増悪し, 2月12日当科受診. 近医紹介入院し腹部超音波検査施行. 左腎前方にφ6cmの腫瘤を認め, 精査目的に2月16日転院. 入院時現症:身長142.6cm, 体重34.5kg, 体温36.8℃, 脈拍76/分整, 血圧184/88mmHg, 貧血, 黄疸なし. 胸部に収縮期心雑音を聴取. 腹部は左季肋部に圧痛を認める以外に異常なし. 表在リ...
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Veröffentlicht in: | Journal of Nippon Medical School 1996, Vol.63 (6), p.559-559 |
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Format: | Artikel |
Sprache: | jpn |
Online-Zugang: | Volltext |
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Zusammenfassung: | 症例:86歳女性. 家族歴:長兄が肝臓癌, 次兄が食道癌. 既往歴に特記事項なし. 主訴:左側腹部痛. 現病歴:平成7年8月帯状疱疹, 気管支肺アスペルギルス症で入院. 入院中の腹部CT検査で異常はなかった. 平成8年2月上旬左側腹部痛, 食欲不振出現増悪し, 2月12日当科受診. 近医紹介入院し腹部超音波検査施行. 左腎前方にφ6cmの腫瘤を認め, 精査目的に2月16日転院. 入院時現症:身長142.6cm, 体重34.5kg, 体温36.8℃, 脈拍76/分整, 血圧184/88mmHg, 貧血, 黄疸なし. 胸部に収縮期心雑音を聴取. 腹部は左季肋部に圧痛を認める以外に異常なし. 表在リンパ節触知せず. 浮腫認めず, 神経学的所見に異常なし. 検査所見:ESR61mm/hr, CRP15.0mg/dl, WBC9,100/mm3, RBC256×104/mm3, Hb7.9g/dl, Ht24.9%, Plt17.1/mm3, GPT11IU/リットル, GOT17IU/リットル, LDH1, 092IU/リットル, Cr0.9mg/dl, CEA1.2ng/ml, CA19-915U/ml, Elastase1, 460ng/dl, DUPAN-225U/ml, SPAN-17.9U/ml, PIVKA-20.06AU/ml, BEP150ng/ml, 腹部超音波, CT, MRI, 出血シンチ, Ga scanで脾に出血を伴った孤立性腫瘤を認めた. 骨髄穿刺, ウイルス抗体価, 染色体分析, 白血球表面マーカー, 免疫電気泳動に異常なし. 入院後, 貧血およびLDHは改善傾向がみられ, 外来管理とした. 本例は脾臓原発性腫瘤で, 過誤腫, 細網肉腫を疑ったが, 高齢であり脾摘は行わず, 経過観察とした. 脾臓原発の腫瘍は稀であり, また経過も含めて非特異的な症例であるため報告した. |
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ISSN: | 1345-4676 |