気管支肺胞洗浄液からみた間質性肺疾患の鑑別診断と病態解析

はじめに 1)気管支肺胞洗浄法とは, どのような手段によりなされるのか? 2)回収される洗浄液の分析はどのように実施し, 鑑別診断と病態解析を目指すか? 3)気道系と肺胞系のそれぞれに由来する炎症細胞を分離できるか否か? 4)肺生検との関連づけをいかにするか?などを中心にこれまでの本学における経験を述べることに致します. 現在, Bronchoalveolar Lavage(BAL)は肺疾患の診断に不可欠の手段として広く採用されている. 各施設ともほぼ同様な量(130~250ml)の生食水を用いて洗浄しており, 陰圧にて同液を回収し, サイトスピンにて細胞をガラス板に張り付ける. 一般にギムザ...

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Bibliographische Detailangaben
Veröffentlicht in:Journal of Nippon Medical School 1996, Vol.63 (5), p.395-399
1. Verfasser: 川並汪一
Format: Artikel
Sprache:jpn
Online-Zugang:Volltext
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Beschreibung
Zusammenfassung:はじめに 1)気管支肺胞洗浄法とは, どのような手段によりなされるのか? 2)回収される洗浄液の分析はどのように実施し, 鑑別診断と病態解析を目指すか? 3)気道系と肺胞系のそれぞれに由来する炎症細胞を分離できるか否か? 4)肺生検との関連づけをいかにするか?などを中心にこれまでの本学における経験を述べることに致します. 現在, Bronchoalveolar Lavage(BAL)は肺疾患の診断に不可欠の手段として広く採用されている. 各施設ともほぼ同様な量(130~250ml)の生食水を用いて洗浄しており, 陰圧にて同液を回収し, サイトスピンにて細胞をガラス板に張り付ける. 一般にギムザ染色にて細胞分画(マクロファージ, リンパ球, 好中球, 好酸球)を観察している. そしてその結果, 疾患毎にかなり特徴ある細胞パターンを示すことが明らかである. われわれは, 1982年頃より日本医科大学付属病院にて独自の方法としてFractional Analysis of Bronchoalveolar Lavage(FBAL)法を開始した.
ISSN:1345-4676