23)CMV感染乳児にみられた頭蓋内巨大血管腫と思われる1例

肝脾腫, 点状出血, 呼吸障害のため入院した1ヵ月男児で, 間質性肺炎, 肝機能障害, 血小板減少症が認められた. 入院時のCMV-IgM抗体が陽性でCMVの胎内感染による頭蓋内石灰化などの検索のため頭蓋内エコーを施行したところ, 左側頭部に均質な内部エコーを示す硬膜外血腫様の腫瘤が発見された. CT, MRIにより腫瘤は境界鮮明なextra-axial tumorであることが判明した. 腫瘍内部はほぼ均質で大きさは厚さ約3cm, 長径約8cmで軽度のmidline shift, 左側脳室の圧排, 右側脳室の軽度拡大が認められた. MRA, Angiographでは腫瘍血管は中硬膜動脈より分枝...

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Veröffentlicht in:Journal of Nippon Medical School 1995, Vol.62 (5), p.553-554
Hauptverfasser: 高瀬真人, 竹田幸代, 城田和彦, 稲葉八興, 村上由加里, 岡部俊成, 飛田正俊, 向後俊昭, 吉田豊, 松本正博, 志村俊郎
Format: Artikel
Sprache:jpn
Online-Zugang:Volltext
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Beschreibung
Zusammenfassung:肝脾腫, 点状出血, 呼吸障害のため入院した1ヵ月男児で, 間質性肺炎, 肝機能障害, 血小板減少症が認められた. 入院時のCMV-IgM抗体が陽性でCMVの胎内感染による頭蓋内石灰化などの検索のため頭蓋内エコーを施行したところ, 左側頭部に均質な内部エコーを示す硬膜外血腫様の腫瘤が発見された. CT, MRIにより腫瘤は境界鮮明なextra-axial tumorであることが判明した. 腫瘍内部はほぼ均質で大きさは厚さ約3cm, 長径約8cmで軽度のmidline shift, 左側脳室の圧排, 右側脳室の軽度拡大が認められた. MRA, Angiographでは腫瘍血管は中硬膜動脈より分枝していた. 画像的には, meningioma, capillary hemangiomaが考えられ, 脳外科的には早期に摘出すべきと思われたが, IICP signや痙攣などの神経症状は認められず, CMV感染症に対する治療を優先した.
ISSN:1345-4676