19)消化管粘膜切除後患者におけるQOL向上への内視鏡手技上の工夫
当センターでは, 消化管粘膜切除後における出血, 穿孔などの合併症を防止するため, また退院後の日常生活, 仕事への早期復帰を目的として, すなわち退院後早期のQOL向上をめざして, 内視鏡手技上, 下記のような工夫を行い, 良好なQOLを得ているので報告する. 1)粘膜切除端の閉鎖-止血クリップを用い開放創となった切除端の粘膜を寄せ合わせる. 18例に実施し, すべて経過順調. 2)切除粘膜中枢側基部における絞扼スネアーの留置. 4例に実施し, 切除断端の潰瘍面は順調に治癒. 上記1), 2)の工夫例には, 飲酒以外の退院後の生活規制を緩和しているが, 現在のところ, 合併症を認めていない....
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Veröffentlicht in: | Journal of Nippon Medical School 1995, Vol.62 (3), p.300-300 |
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Format: | Artikel |
Sprache: | jpn |
Online-Zugang: | Volltext |
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Zusammenfassung: | 当センターでは, 消化管粘膜切除後における出血, 穿孔などの合併症を防止するため, また退院後の日常生活, 仕事への早期復帰を目的として, すなわち退院後早期のQOL向上をめざして, 内視鏡手技上, 下記のような工夫を行い, 良好なQOLを得ているので報告する. 1)粘膜切除端の閉鎖-止血クリップを用い開放創となった切除端の粘膜を寄せ合わせる. 18例に実施し, すべて経過順調. 2)切除粘膜中枢側基部における絞扼スネアーの留置. 4例に実施し, 切除断端の潰瘍面は順調に治癒. 上記1), 2)の工夫例には, 飲酒以外の退院後の生活規制を緩和しているが, 現在のところ, 合併症を認めていない. 消化管粘膜切除後, 腹痛, 下血無しを確認し, 飲酒, 運動, 海外旅行など日常生活における数々のもとに退院としていたが, 従来, 粘膜切除端は, 開放したままのulcerationの状態としていたが, 多数の症例の中には, 患者の退院後の日常生活の過し方によって, 出血を合併する症例が稀にみられた. 当センターの粘膜切除端に対する内視鏡的新たな工夫は, 消化管粘膜切除後の合併症を防止するとともに, 退院後早期のQOLの向上に有益であると考える. |
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ISSN: | 1345-4676 |