24)当内視鏡科における老年者大腸ポリープの臨床的検討-内視鏡的切除例について
当内視鏡科において内視鏡的に切除した60歳以上の老年者大腸ポリープ(腫瘍性)の臨床的特徴を, 39歳以下の若年者, 40歳以上59歳以下の壮年者と比較検討した. 最近5年6カ月間に内視鏡的に切除したポリープは407例887病変(平均年齢:60.0歳)であった. これを年齢層別にみると, 老年者は全体の53.1%(216例)を占めていた(若年者:22%, 壮年者:44.7%). 老年者, 壮年者のポリープ平均個数は各々2.1個, 2.3個で, 若年者(12個)に比べ多かった. 型別に分類すると, 壮, 老年者では山田III, IV型, 若年者では山田I, II型の割合が高かった. 局在部位別に観...
Gespeichert in:
Veröffentlicht in: | Journal of Nippon Medical School 1995, Vol.62 (1), p.83-84 |
---|---|
Hauptverfasser: | , , , , , , , |
Format: | Artikel |
Sprache: | jpn |
Online-Zugang: | Volltext |
Tags: |
Tag hinzufügen
Keine Tags, Fügen Sie den ersten Tag hinzu!
|
Zusammenfassung: | 当内視鏡科において内視鏡的に切除した60歳以上の老年者大腸ポリープ(腫瘍性)の臨床的特徴を, 39歳以下の若年者, 40歳以上59歳以下の壮年者と比較検討した. 最近5年6カ月間に内視鏡的に切除したポリープは407例887病変(平均年齢:60.0歳)であった. これを年齢層別にみると, 老年者は全体の53.1%(216例)を占めていた(若年者:22%, 壮年者:44.7%). 老年者, 壮年者のポリープ平均個数は各々2.1個, 2.3個で, 若年者(12個)に比べ多かった. 型別に分類すると, 壮, 老年者では山田III, IV型, 若年者では山田I, II型の割合が高かった. 局在部位別に観察すると, 壮, 老年者においてはS状結腸(各々28.9%, 26.7%), 若年者では下行結腸(36.3%), S状結腸, 直腸(ともに27.3%)に好発する傾向がみられた. 大きさ別に検討すると, 壮, 老年者においては5mm以上の大きなポリープが多いのに対し, 若年者では5mm未満の小さなものが多かった. 若年者ポリープの組織型は全例が腺管腺腫であった. 一方, 壮, 老年者ポリープには腺管腺腫の他に絨毛腺腫, 絨毛腺管腺腫が多数認められ, 腺腫内癌, m癌, sm癌もみられた. 全症例中外科的追加切除を必要としたものはsm癌の8例(2.0%)で, その内訳は老年者4例, 壮年者4例であった. これらの経験より, 老年者においても他の年齢層と同様に大腸ポリープの早期発見, 内視鏡的治療を積極的に行うべきである. |
---|---|
ISSN: | 1345-4676 |