医学部教育における行動科学カリキュラム

行動科学は,その教育や臨床面への応用の点で,心身医学と密接な関連がある.医学教育モデル・コア・カリキュラム(令和4年度改訂版)では,医師として求められる基本的な資質・能力のうち,総合的に患者・生活者をみる姿勢(GE)のGE-01全人的な視点とアプローチの中に,生物・心理・社会的な問題への包括的な視点とともに行動科学が位置づけられている.日本行動医学会は,わが国の医学教育で推奨したい行動科学カリキュラム案を提案している.カリキュラムは,アウトカム志向型を目指すものであり,心身医学の教育,臨床は上に挙げた多くの要素を包含している.行動科学教育が目標とするところは,全人的医療を実践する医療者の醸成で...

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Veröffentlicht in:心身医学 2024, Vol.64(4), pp.341-345
1. Verfasser: 堤, 明純
Format: Artikel
Sprache:jpn
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Beschreibung
Zusammenfassung:行動科学は,その教育や臨床面への応用の点で,心身医学と密接な関連がある.医学教育モデル・コア・カリキュラム(令和4年度改訂版)では,医師として求められる基本的な資質・能力のうち,総合的に患者・生活者をみる姿勢(GE)のGE-01全人的な視点とアプローチの中に,生物・心理・社会的な問題への包括的な視点とともに行動科学が位置づけられている.日本行動医学会は,わが国の医学教育で推奨したい行動科学カリキュラム案を提案している.カリキュラムは,アウトカム志向型を目指すものであり,心身医学の教育,臨床は上に挙げた多くの要素を包含している.行動科学教育が目標とするところは,全人的医療を実践する医療者の醸成である.行動科学教育の課題として,低学年から臨床実習に至るまでの体系立てられた教育の必要性や,その評価方法の確立が課題として挙がっている.行動科学教育の推進に,心身医学領域から多くの貢献が期待される.
ISSN:0385-0307
2189-5996
DOI:10.15064/jjpm.64.4_341