わが国における過敏性腸症候群 (IBS) に対する催眠療法の実際と課題

過敏性腸症候群 (irritable bowel syndrome : IBS) の診療ガイドラインでは, 標準的治療が奏効しなかった第3段階で心理療法が推奨されており, エビデンスを有する心理療法の1つとして催眠療法が挙げられている. しかしながら, 本邦において, IBSに対する催眠療法の有効性は十分に周知されておらず, 患者からの催眠療法に対するアクセシビリティも低い. 本稿では, IBSに対する催眠療法の適用について, そのエビデンスと背景にあるメカニズムについて述べ, 介入研究でよく使用されてきた催眠療法プロトコルの構成要素を紹介した. また, 実際にIBSに対して催眠療法を適用する...

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Veröffentlicht in:心身医学 2021, Vol.61(4), pp.347-353
1. Verfasser: 福井, 義一
Format: Artikel
Sprache:jpn
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Beschreibung
Zusammenfassung:過敏性腸症候群 (irritable bowel syndrome : IBS) の診療ガイドラインでは, 標準的治療が奏効しなかった第3段階で心理療法が推奨されており, エビデンスを有する心理療法の1つとして催眠療法が挙げられている. しかしながら, 本邦において, IBSに対する催眠療法の有効性は十分に周知されておらず, 患者からの催眠療法に対するアクセシビリティも低い. 本稿では, IBSに対する催眠療法の適用について, そのエビデンスと背景にあるメカニズムについて述べ, 介入研究でよく使用されてきた催眠療法プロトコルの構成要素を紹介した. また, 実際にIBSに対して催眠療法を適用する際の工夫について述べ, 今後のわが国におけるIBSに対する催眠療法の課題と展望についても論じた.
ISSN:0385-0307
2189-5996
DOI:10.15064/jjpm.61.4_347