心身医学の視点から虚血性心疾患と心不全を再考する

循環器領域の疾患, 病態はほとんどが心身症に含まれる. 高血圧が循環器系心身症の代表であるが, 本稿では高血圧以外の虚血性心疾患と心不全を取り上げ, その心身医学的側面について簡潔に述べる. 虚血性心疾患については心身医学的発症メカニズムと心理社会的問題, 関係性の課題について述べる. また包括的心臓リハビリテーションの重要性とチーム医療におけるよきファシリテーターとしての医師の役割について述べる. 心不全については基礎疾患や併存疾患の多様性と臨床経過の特徴を述べ, おのおのの進展ステージにおける全人的アプローチの重要性について述べる. 心不全の診療, とりわけその終末期緩和医療の現場から発せ...

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Veröffentlicht in:心身医学 2020, Vol.60(2), pp.136-141
1. Verfasser: 豊田, 英嗣
Format: Artikel
Sprache:jpn
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Beschreibung
Zusammenfassung:循環器領域の疾患, 病態はほとんどが心身症に含まれる. 高血圧が循環器系心身症の代表であるが, 本稿では高血圧以外の虚血性心疾患と心不全を取り上げ, その心身医学的側面について簡潔に述べる. 虚血性心疾患については心身医学的発症メカニズムと心理社会的問題, 関係性の課題について述べる. また包括的心臓リハビリテーションの重要性とチーム医療におけるよきファシリテーターとしての医師の役割について述べる. 心不全については基礎疾患や併存疾患の多様性と臨床経過の特徴を述べ, おのおのの進展ステージにおける全人的アプローチの重要性について述べる. 心不全の診療, とりわけその終末期緩和医療の現場から発せられたキュアとケアのニーズに端を発し, 今や循環器心身医療は大きな広がりをみせている.
ISSN:0385-0307
2189-5996
DOI:10.15064/jjpm.60.2_136