心身医学における安静時機能的MRI研究

近年, 神経科学領域でトピックになっている機能的MRIによる安静時の脳機能分析において, 注目されているネットワークの一つにDefault Mode Network (DMN) がある. 自己生成的思考, 自己参照処理に関係しているといわれており, うつ病では抑うつ的反芻との関連が指摘されている.心身医学領域においても, アレキシサイミア (失感情症) に代表される情動処理の障害や, 不適切な生活習慣や行動パターンは自動思考や自己参照処理と関係し, さまざまな身体疾患の発現に結びついていると考えられるため, DMNを精査することは有用と考えられる.われわれは神経性やせ症の安静時機能的MRIを撮...

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Veröffentlicht in:心身医学 2017, Vol.57(7), pp.724-729
Hauptverfasser: 権藤, 元治, 河合, 啓介, 守口, 善也, 樋渡, 昭雄, 髙倉, 修, 吉原, 一文, 森田, 千尋, 山下, 真, 江藤, 紗奈美, 須藤, 信行
Format: Artikel
Sprache:jpn
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Beschreibung
Zusammenfassung:近年, 神経科学領域でトピックになっている機能的MRIによる安静時の脳機能分析において, 注目されているネットワークの一つにDefault Mode Network (DMN) がある. 自己生成的思考, 自己参照処理に関係しているといわれており, うつ病では抑うつ的反芻との関連が指摘されている.心身医学領域においても, アレキシサイミア (失感情症) に代表される情動処理の障害や, 不適切な生活習慣や行動パターンは自動思考や自己参照処理と関係し, さまざまな身体疾患の発現に結びついていると考えられるため, DMNを精査することは有用と考えられる.われわれは神経性やせ症の安静時機能的MRIを撮影し, DMNの変容について研究した. その結果を提示したうえで, このネットワークの分析が, 心身医学領域における疾患の病態理解に有用であるか検討した.
ISSN:0385-0307
2189-5996
DOI:10.15064/jjpm.57.7_724