勤労者のメンタルヘルスに関する予防活動 ―心身医学的な視点から 司会のことば
職域において, うつ病や自殺者の問題に象徴されるように, 勤労者のメンタルヘルスに関しては深刻な状況が続いている. さらに, 東日本大震災と福島原子力発電所事故の問題は, メンタル面の一段の悪影響が懸念される. こうした状況下, 本シンポジウムでは, 職域におけるメンタルヘルスにかかわる一次予防から三次予防まで, 心身医学的視点から改めて問い直す企画であった. まず企画者を代表して, 大西守から今回の震災の職域に与えるメンタル面の影響を指摘したうえで, 職域でのメンタルヘルス管理や復職支援システムが見直される重要な時機となりえることが強調された. 従来の精神科薬物療法や精神療法の限界を打破する...
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Veröffentlicht in: | 心身医学 2012-08, Vol.52 (8), p.701-701 |
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Hauptverfasser: | , |
Format: | Artikel |
Sprache: | jpn |
Online-Zugang: | Volltext |
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Zusammenfassung: | 職域において, うつ病や自殺者の問題に象徴されるように, 勤労者のメンタルヘルスに関しては深刻な状況が続いている. さらに, 東日本大震災と福島原子力発電所事故の問題は, メンタル面の一段の悪影響が懸念される. こうした状況下, 本シンポジウムでは, 職域におけるメンタルヘルスにかかわる一次予防から三次予防まで, 心身医学的視点から改めて問い直す企画であった. まず企画者を代表して, 大西守から今回の震災の職域に与えるメンタル面の影響を指摘したうえで, 職域でのメンタルヘルス管理や復職支援システムが見直される重要な時機となりえることが強調された. 従来の精神科薬物療法や精神療法の限界を打破するためには, 身体面からの働きかけは不可欠で, まさに心身医学が職域で積極的に活用される好機という共通認識がはかられた. それを踏まえ, まず平陽一から「精神科・心療内科医の勤労者メンタルヘルス支援における役割」と題して, 社会構造や経済情勢が職域のメンタルヘルスに密接に関係していることを時系列的に解説した. |
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ISSN: | 0385-0307 |