9.福島労災病院「勤労者心の電話相談」開設10年目の報告 : フリーダイヤルから通話料負担化に伴う動向(一般演題,第68回日本心身医学会東北地方会演題抄録)

「目的」: 労働者健康福祉機構では, 平成11年12月に電話相談室を開設し, 現在全国20ヵ所の労災病院で「勤労者心の電話相談」を実施している. それらの中で全国的にフリーダイヤルでの電話相談を実施していたのは横浜・中部・福島労災病院の3ヵ所であったが, 平成19年3月に横浜・中部労災病院, 平成20年2月に福島労災病院でフリーダイヤルでの電話相談を終了した. 本発表では, フリーダイヤルでの「勤労者心の電話相談」を唯一実施していた約1年間の電話相談の傾向, そして, フリーダイヤル終了後の電話相談の動向について報告する. 「対象」: 平成11年12月から平成20年12月までに寄せられた相談3...

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Bibliographische Detailangaben
Veröffentlicht in:心身医学 2011/11/01, Vol.51(11), pp.1046-1047
Hauptverfasser: 神白, 翼, 西山, 飛鳥, 藁谷, 慶子, 茶谷, 穣治, 遠藤, 奏恵, 上村, 勝人, 桃生, 寛和
Format: Artikel
Sprache:jpn
Online-Zugang:Volltext
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Beschreibung
Zusammenfassung:「目的」: 労働者健康福祉機構では, 平成11年12月に電話相談室を開設し, 現在全国20ヵ所の労災病院で「勤労者心の電話相談」を実施している. それらの中で全国的にフリーダイヤルでの電話相談を実施していたのは横浜・中部・福島労災病院の3ヵ所であったが, 平成19年3月に横浜・中部労災病院, 平成20年2月に福島労災病院でフリーダイヤルでの電話相談を終了した. 本発表では, フリーダイヤルでの「勤労者心の電話相談」を唯一実施していた約1年間の電話相談の傾向, そして, フリーダイヤル終了後の電話相談の動向について報告する. 「対象」: 平成11年12月から平成20年12月までに寄せられた相談3,513件(男性1,590件, 女性1,919件). 「結果」: 平成11年12月から平成19年3月までの総相談件数は2,448件(男性759件, 女性1,685件), 最多件数は平成18年3月の56件, 最少件数は平成12年2月の4件, 月平均件数27.8件であり, 実務日数一日あたり1.4件であった. 唯一のフリーダイヤル実施病院になった最初の月である平成19年4月は63件(男性46件, 女性17件)であり, その時点で過去最多の件数であった. フリーダイヤル終了までの11ヵ月間の総相談件数は939件(男性785件, 女性154件), 最多件数は平成19年8月の107件, 最少件数は平成19年6月の63件, 月平均件数85.4件であり, 実務日数で一日に4.1件になった. フリーダイヤル終了後の平成20年3月から平成20年12月までの総相談件数は126件(男性46件, 女性80件), 月平均件数12.1件, 実務日数あたり一日0.6件となった. フリーダイヤルを実施していた平成19年度と比較をして, 約8分の1まで減少した. 「まとめ」: フリーダイヤルでの「勤労者心の電話相談」を全国で唯一実施していた11ヵ月間と, それまでとを比較すると, 1ヵ月あたり約3倍の相談の電話がかかっていた. そしてフリーダイヤルを終了した後は, フリーダイヤル実施時の約1/8, それ以前の1/2以下まで相談の電話が減少している. この動向の背景には, フリーダイヤルを一ヵ所だけで行ったことによる電話相談の集中が関係していると考えられた.
ISSN:0385-0307
2189-5996
DOI:10.15064/jjpm.51.11_1046_2