I-4.胸痛発作を繰り返し,心電図変化を認めた解離性障害の1例(一般演題,第114回日本心身医学会関東地方会演題抄録)

症例は, 19歳女性. 15歳時より, うつ病の診断で精神神経科にて加療中だが, 過換気発作, 意識消失, 解離下での自傷行為などを繰り返していた. 19歳時に, 頻繁に胸痛を自覚し, 近医内科受診. 胸痛時の心電図異常から, 虚血性心疾患の疑いで, 当科に紹介入院となった. 心臓カテーテル検査の際, アセチルコリン負荷で, 冠動脈攣縮が誘発され, 冠攣縮性狭心症と診断し, Ca拮抗薬の投与を開始したところ, 胸痛の頻度は著明に減少した. 未成年の虚血性心疾患はまれであり, 貴重な症例であった. また, 心身医療に携わる際, さまざまな身体症状に対し, 器質的・機能的疾患の確認の必要性を改めて...

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Veröffentlicht in:心身医学 2011/09/01, Vol.51(9), pp.847
Hauptverfasser: 榧野, 真美, 布田, 伸一, 渡部, 美佳, 宝蔵, 麗子, 岡島, 清貴, 菊池, 朋子, 諏訪, 利明, 中嶋, 俊, 八反丸, 美和, 三橋, 哲也, 関川, 昭彦, 下倉, 和修, 久保, 豊, 高杉, 絵美子, 堀田, 典寛, 渡辺, 尚彦, 石澤, 香野, 石川, 元直, 山家, 典子, 山中, 学, 大塚, 邦明
Format: Artikel
Sprache:jpn
Online-Zugang:Volltext
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Beschreibung
Zusammenfassung:症例は, 19歳女性. 15歳時より, うつ病の診断で精神神経科にて加療中だが, 過換気発作, 意識消失, 解離下での自傷行為などを繰り返していた. 19歳時に, 頻繁に胸痛を自覚し, 近医内科受診. 胸痛時の心電図異常から, 虚血性心疾患の疑いで, 当科に紹介入院となった. 心臓カテーテル検査の際, アセチルコリン負荷で, 冠動脈攣縮が誘発され, 冠攣縮性狭心症と診断し, Ca拮抗薬の投与を開始したところ, 胸痛の頻度は著明に減少した. 未成年の虚血性心疾患はまれであり, 貴重な症例であった. また, 心身医療に携わる際, さまざまな身体症状に対し, 器質的・機能的疾患の確認の必要性を改めて認識させられた.
ISSN:0385-0307
2189-5996
DOI:10.15064/jjpm.51.9_847_1