医療に関する達成動機尺度の開発 : がん医療インフォームド・コンセントの観察研究にむけて

質的・量的ミックス法を用いたインフォームド・コンセントの観察研究という一連の研究プロジェクトの一端を成す本研究の目的は,外来化学療法導入時の患者の内的姿勢をとらえるために,患者の医療に関する達成動機尺度を作成することである.先行研究より医療に関する達成動機は自己基準的な側面と他者基準的な側面とからとらえられると想定して質問項目を作成し(14項目),質問紙調査を実施した.健康な成人31名の回答を分析した結果,想定したとおりの因子構造が確認された.また,I-T相関とα係数の検討より信頼性が確認された.さらに,既存の達成動機に関する質問項目との間に併存的妥当性が確認された.今回の調査は小規模の健康な...

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Veröffentlicht in:心身医学 2011/01/01, Vol.51(1), pp.73-79
Hauptverfasser: 八田, 太一, 成田, 慶一, 柳原, 一広, 石黒, 洋, 岸本, 寛史, 林, 晶子, 猪原, 登志子, 南, 学, 村山, 敏典, 横出, 正之
Format: Artikel
Sprache:jpn
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Beschreibung
Zusammenfassung:質的・量的ミックス法を用いたインフォームド・コンセントの観察研究という一連の研究プロジェクトの一端を成す本研究の目的は,外来化学療法導入時の患者の内的姿勢をとらえるために,患者の医療に関する達成動機尺度を作成することである.先行研究より医療に関する達成動機は自己基準的な側面と他者基準的な側面とからとらえられると想定して質問項目を作成し(14項目),質問紙調査を実施した.健康な成人31名の回答を分析した結果,想定したとおりの因子構造が確認された.また,I-T相関とα係数の検討より信頼性が確認された.さらに,既存の達成動機に関する質問項目との間に併存的妥当性が確認された.今回の調査は小規模の健康な成人を対象としたものであったので,今後,患者群を含めた本研究プロジェクトを通じて,医療に関する達成動機尺度の有用性について質的・量的双方から検討を重ねる予定である.
ISSN:0385-0307
2189-5996
DOI:10.15064/jjpm.51.1_73