機能性胃腸症における心理的偏倚―その普及度および症状重度と胃機能に及ぼす影響について
「抄録」:「背景」:機能性胃腸症(FD)の病態は多様であるが, 主に胃機能異常と心理的偏倚に二大別される. FD患者ではしばしば心理的偏倚が認められ上腹部症状出現の一因として注目されている. また近年, 心理的偏倚と胃機能との関連性にも関心がもたれている. 「目的」:FD患者において心理的偏倚が症状重度に及ぼす影響, および心理的偏倚と胃機能との関連性を検討した. 「方法」:FD患者(Rome II基準)33名に, (1)心理テスト(STAI, SDS, CMI), (2)飲水ドリンクテスト(DT), (3)独自のディスペプシア質問票による症状重度の評価, を行い上記を検討した. 「結果」:各...
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Veröffentlicht in: | 心身医学 2009, Vol.49 (7), p.791-797 |
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Format: | Artikel |
Sprache: | jpn |
Online-Zugang: | Volltext |
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Zusammenfassung: | 「抄録」:「背景」:機能性胃腸症(FD)の病態は多様であるが, 主に胃機能異常と心理的偏倚に二大別される. FD患者ではしばしば心理的偏倚が認められ上腹部症状出現の一因として注目されている. また近年, 心理的偏倚と胃機能との関連性にも関心がもたれている. 「目的」:FD患者において心理的偏倚が症状重度に及ぼす影響, および心理的偏倚と胃機能との関連性を検討した. 「方法」:FD患者(Rome II基準)33名に, (1)心理テスト(STAI, SDS, CMI), (2)飲水ドリンクテスト(DT), (3)独自のディスペプシア質問票による症状重度の評価, を行い上記を検討した. 「結果」:各心理テストのスコアが高いほど症状重度スコアは高値であった. 心理的偏倚とDT異常との間には有意な相関が認められた. 「結論」:心理的偏倚は, FD患者における症状重度を増幅し, また胃機能(DTにおける容量負荷耐性)を低下させることでFDの病態を増悪させると考えられた. |
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ISSN: | 0385-0307 |