11.多発性硬化症,バセドウ病を合併し,躁状態を呈した1例(一般演題,第31回日本心身医学会中国・四国地方会演題抄録)
中枢神経系に影響を及ぼす2つの身体疾患を合併し躁状態を呈した1例を報告した. 症例:24歳, 女性. 双極性障害の遺伝負因あり. 11歳でバセドウ病を発症. 内服治療にて3年で寛解. 9歳時多発性硬化症発症. 19歳時多発性硬化症再発. ステロイドパルス療法行い躁状態をきたしたが, 自然軽快した. 多発性硬化症再発までは友達も多く, 明るく利発的. 再発以降は言動が幼稚となり, 問題行動も多く, 友達はできなくなった. 仕事も5日で解雇されている. 24歳時, X年4月以降, 問題行動, 衝動行為などが目立つようになり, 同年6月躁状態にて医療保護入院となる. 入院時検査にて甲状腺機能亢進を認...
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Veröffentlicht in: | 心身医学 2009/02/01, Vol.49(2), pp.176 |
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Format: | Artikel |
Sprache: | jpn |
Online-Zugang: | Volltext |
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Zusammenfassung: | 中枢神経系に影響を及ぼす2つの身体疾患を合併し躁状態を呈した1例を報告した. 症例:24歳, 女性. 双極性障害の遺伝負因あり. 11歳でバセドウ病を発症. 内服治療にて3年で寛解. 9歳時多発性硬化症発症. 19歳時多発性硬化症再発. ステロイドパルス療法行い躁状態をきたしたが, 自然軽快した. 多発性硬化症再発までは友達も多く, 明るく利発的. 再発以降は言動が幼稚となり, 問題行動も多く, 友達はできなくなった. 仕事も5日で解雇されている. 24歳時, X年4月以降, 問題行動, 衝動行為などが目立つようになり, 同年6月躁状態にて医療保護入院となる. 入院時検査にて甲状腺機能亢進を認めた. 多発性硬化症の悪化は明らかではない. 内科的, 精神科的治療により躁状態は改善したが幼稚な言動は残存している, 考察:多発性硬化症による人格変化を基盤に, 甲状腺機能亢進が重なって生じた躁状態と考えられる. 双極性障害発症の可能性も否定できない. |
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ISSN: | 0385-0307 2189-5996 |
DOI: | 10.15064/jjpm.49.2_176_1 |