7.精神保健福祉センターを受診した「ひきこもり」の実態調査(一般演題,第31回日本心身医学会中国・四国地方会演題抄録)

本邦では就学・就労せず, いわゆる社会的活動に参加しない「ひきこもり者」に対する支援のあり方が公的相談機関において引き続き模索されている. 力動精神医学と家族システム論などの複合的観点から, 「ひきこもり」への支援法が模索される一方で, 本人と家族の受診状況などの現状把握も今後の課題の1つであると思われる. 本発表でわれわれは2001年4月1日~2006年3月31日までの5年間に, 広島市精神保健福祉センターを受診したひきこもり例の100名(男88名)について, 診療録をもとに回顧的検討を行った. 来所日年齢は平均26.1歳であった. 初来所時に, 家族のみの場合が85名, 家族と本人の場合が...

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Veröffentlicht in:心身医学 2009/02/01, Vol.49(2), pp.174
Hauptverfasser: 土岐, 茂, 谷山, 純子, 衣笠, 隆幸
Format: Artikel
Sprache:jpn
Online-Zugang:Volltext
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Beschreibung
Zusammenfassung:本邦では就学・就労せず, いわゆる社会的活動に参加しない「ひきこもり者」に対する支援のあり方が公的相談機関において引き続き模索されている. 力動精神医学と家族システム論などの複合的観点から, 「ひきこもり」への支援法が模索される一方で, 本人と家族の受診状況などの現状把握も今後の課題の1つであると思われる. 本発表でわれわれは2001年4月1日~2006年3月31日までの5年間に, 広島市精神保健福祉センターを受診したひきこもり例の100名(男88名)について, 診療録をもとに回顧的検討を行った. 来所日年齢は平均26.1歳であった. 初来所時に, 家族のみの場合が85名, 家族と本人の場合が10名, 本人のみの場合が4名であった. ICD-10を用いた主な診断としては広汎性発達障害が45名, 恐怖症性不安障害が23名などであった. 当日は経過についてまとめ, 先行研究との異動と, 力動精神医学の観点からの考察も加えて発表した.
ISSN:0385-0307
2189-5996
DOI:10.15064/jjpm.49.2_174_4