摂食障害における脳機能画像研究(シンポジウム:摂食障害研究の最前線,2008年,第49回日本心身医学会総会(札幌))

肥満体型の視覚刺激や,不快な身体イメージに関連した単語刺激に対する脳の反応性について検討した.健常女性は,男性と比較して,肥満体型刺激で両側前頭野や扁桃体の活動が有意に上昇し,不快な単語刺激で扁桃体を含む左海馬傍回などの有意な活動の上昇を認めた.男女で身体イメージ刺激に対する脳の反応性が異なっており,摂食障害発症率の性差に関与している可能性も示唆された.また,摂食障害患者における病型別比較では,身体イメージに関する不快な単語刺激により,anorexia nervosa restricting type(AN-R)群,anorexia nervosa binge-eating/purging t...

Ausführliche Beschreibung

Gespeichert in:
Bibliographische Detailangaben
Veröffentlicht in:心身医学 2009/01/01, Vol.49(1), pp.39-45
Hauptverfasser: 岡本, 百合, 岡本, 泰昌, 三宅, 典恵, 白尾, 直子, 黒崎, 充勇, 山脇, 成人
Format: Artikel
Sprache:jpn
Schlagworte:
Online-Zugang:Volltext
Tags: Tag hinzufügen
Keine Tags, Fügen Sie den ersten Tag hinzu!
Beschreibung
Zusammenfassung:肥満体型の視覚刺激や,不快な身体イメージに関連した単語刺激に対する脳の反応性について検討した.健常女性は,男性と比較して,肥満体型刺激で両側前頭野や扁桃体の活動が有意に上昇し,不快な単語刺激で扁桃体を含む左海馬傍回などの有意な活動の上昇を認めた.男女で身体イメージ刺激に対する脳の反応性が異なっており,摂食障害発症率の性差に関与している可能性も示唆された.また,摂食障害患者における病型別比較では,身体イメージに関する不快な単語刺激により,anorexia nervosa restricting type(AN-R)群,anorexia nervosa binge-eating/purging type(AN-BP)群で扁桃体の活動が有意に上昇しており,AN-BPとbulimia nervosa(BN)群で前頭前野の活動が有意に上昇しており,摂食障害の症状,病型と脳の反応性が関連していることが示唆された.
ISSN:0385-0307
2189-5996
DOI:10.15064/jjpm.49.1_39