15.総合診療部外来における,多施設受診者の分析(第58回日本心身医学会中部地方会演題抄録)

目的:総合診療部を受診する初診患者の中には同じ主訴が解決されずに複数の施設を受診してきた症例が少なからず見受けられる. われわれは受診してきた医療施設数から初診患者の傾向を検討した. 方法:2005年8月から2006年1月までに当総合診療部を受診した新患患者503名を対象とした. カルテ記載に基づき, 受診してきた医療施設数, 最終診断名, 心理社会的問題の有無を検討した. 成績:当科受診までに同じ主訴で3ヵ所以上の医療施設を受診してきた患者群には器質的疾患はほとんどなく, 心理社会的背景が症状を強く修飾していた. 結論:多数の医療施設を受診している症例には, 心理社会的背景を考慮した心身医学...

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Bibliographische Detailangaben
Veröffentlicht in:心身医学 2008/04/01, Vol.48(4), pp.308
Hauptverfasser: 北, 啓一朗, 室林, 治, 薄井, 勲, 山城, 清二
Format: Artikel
Sprache:jpn
Online-Zugang:Volltext
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Beschreibung
Zusammenfassung:目的:総合診療部を受診する初診患者の中には同じ主訴が解決されずに複数の施設を受診してきた症例が少なからず見受けられる. われわれは受診してきた医療施設数から初診患者の傾向を検討した. 方法:2005年8月から2006年1月までに当総合診療部を受診した新患患者503名を対象とした. カルテ記載に基づき, 受診してきた医療施設数, 最終診断名, 心理社会的問題の有無を検討した. 成績:当科受診までに同じ主訴で3ヵ所以上の医療施設を受診してきた患者群には器質的疾患はほとんどなく, 心理社会的背景が症状を強く修飾していた. 結論:多数の医療施設を受診している症例には, 心理社会的背景を考慮した心身医学的アプローチが特に必要と考えられた.
ISSN:0385-0307
2189-5996
DOI:10.15064/jjpm.48.4_308_2