11.身体疾患の罹患を契機に発症した反復性うつ病に対する心理療法の検討(第30回日本心身医学会中国・四国地方会演題抄録)

症例:58歳, 女性. X-2年結節性紅斑を発症. ベーチェット病の可能性もあるといわれたことから不安になり不眠, 食欲低下, 意欲減退などが出現した. うつ病として治療が開始され, 3回目の入院となった際に, カウンセリング導入となった. 面接経過を通して心理療法の果たした役割を, 基本的なうつ病に対する心理療法の姿勢, 疾患とライフサイクルという視点から考察した. うっ病に対する現実志向的な心理教育, 螺旋的な経過をたどる長期間の療養の支持的存在, それに加え本事例では身体疾患の罹患により加速した老いの実感から, 人生を再構築していく補助となる役割を担ったと考えられる. 身体疾患の罹患から...

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Veröffentlicht in:心身医学 2007/12/01, Vol.47(12), pp.1054
Hauptverfasser: 橋元, 佑美, 佐々木, 高伸, 和田, 健, 日域, 広昭, 高石, 佳幸, 小川, 栄一
Format: Artikel
Sprache:jpn
Online-Zugang:Volltext
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Beschreibung
Zusammenfassung:症例:58歳, 女性. X-2年結節性紅斑を発症. ベーチェット病の可能性もあるといわれたことから不安になり不眠, 食欲低下, 意欲減退などが出現した. うつ病として治療が開始され, 3回目の入院となった際に, カウンセリング導入となった. 面接経過を通して心理療法の果たした役割を, 基本的なうつ病に対する心理療法の姿勢, 疾患とライフサイクルという視点から考察した. うっ病に対する現実志向的な心理教育, 螺旋的な経過をたどる長期間の療養の支持的存在, それに加え本事例では身体疾患の罹患により加速した老いの実感から, 人生を再構築していく補助となる役割を担ったと考えられる. 身体疾患の罹患から受けたストレスは大きく, 身体の不調として最後まで表現され続けた.
ISSN:0385-0307
2189-5996
DOI:10.15064/jjpm.47.12_1054_1