I-3.うつ状態を合併し在宅酸素療法を導入している全身性強皮症患者にPEGを施行した臨床経験(一般演題,第107回日本心身医学会関東地方会演題抄録)
症例:45歳, 女性. 16歳時, 全身性強皮症systemio sclerosis(SSc)と診断. うつ気分が出現したため, X年(23歳)に当科を紹介され受診. 徐々にSScに伴う間質性肺炎が悪化し, X+19年(42歳), 在宅酸素療法を導入した. その後, SScの食道病変(蠕動低下と拡張)による逆流性食道炎と嚥下性肺炎のため, 入退院を繰り返した. 「肺炎を予防するため, 胃瘻を造設し経管栄養を行う. 経口摂取は禁止する」という治療方針を選択せざるをえなくなった. X+21年(44歳), ようやく患者と家族が了解したため, 経皮内視鏡的胃瘻造設術percutaneous endos...
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Veröffentlicht in: | 心身医学 2007/12/01, Vol.47(12), pp.1047 |
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Format: | Artikel |
Sprache: | jpn |
Online-Zugang: | Volltext |
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Zusammenfassung: | 症例:45歳, 女性. 16歳時, 全身性強皮症systemio sclerosis(SSc)と診断. うつ気分が出現したため, X年(23歳)に当科を紹介され受診. 徐々にSScに伴う間質性肺炎が悪化し, X+19年(42歳), 在宅酸素療法を導入した. その後, SScの食道病変(蠕動低下と拡張)による逆流性食道炎と嚥下性肺炎のため, 入退院を繰り返した. 「肺炎を予防するため, 胃瘻を造設し経管栄養を行う. 経口摂取は禁止する」という治療方針を選択せざるをえなくなった. X+21年(44歳), ようやく患者と家族が了解したため, 経皮内視鏡的胃瘻造設術percutaneous endoscopic gastrostomy(PEG)を施行し経管栄養(腸瘻)を開始した. その後, 嚥下性肺炎を発症することなく, 自宅療養を続けている. 本症例は, うつ状態を合併したSSc患者が, QOLの改善目的に, 在宅酸素療法とPEGによる経管栄養を導入し, 自宅療養を続けているきわめてまれな症例である. われわれが調べ得た範囲では本症例は「PEGを導入したSSc」の本邦最初の報告である. |
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ISSN: | 0385-0307 2189-5996 |
DOI: | 10.15064/jjpm.47.12_1047_1 |