24.救急外来で,自傷行為と自殺企図を見分ける(一般演題,第42回日本心身医学会近畿地方会演題抄録)

薬物大量内服, リストカットなどを主訴として救急外来受診・搬送となる患者は多い. 行為が自殺企図であるか, 自殺企図ではない自傷行為であるかは, しばしば判断に迷うところである. 自殺企図なら厳重な経過観察が必要な場合が多いが, 自殺企図でない自傷行為ならば過度な関わりは負の強化因子となる危惧がある. 入院適否の判断にもつながる. 救急外来におけるトリアージとして, 自殺企図と自傷行為を暫定的に鑑別する方法があれば, 結果として受診者はより適切な治療を受けることができるし, 医療者の負担を減らすことにもなる. 当院では少数の項目よりなる簡易なアンケートを作成し, 救急外来受診時に使用している,...

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Bibliographische Detailangaben
Veröffentlicht in:心身医学 2007/11/01, Vol.47(11), pp.986
Hauptverfasser: 山本, 浩, 大倉, 朱美代, 東谷, 明子, 相馬, 祐人
Format: Artikel
Sprache:jpn
Online-Zugang:Volltext
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Beschreibung
Zusammenfassung:薬物大量内服, リストカットなどを主訴として救急外来受診・搬送となる患者は多い. 行為が自殺企図であるか, 自殺企図ではない自傷行為であるかは, しばしば判断に迷うところである. 自殺企図なら厳重な経過観察が必要な場合が多いが, 自殺企図でない自傷行為ならば過度な関わりは負の強化因子となる危惧がある. 入院適否の判断にもつながる. 救急外来におけるトリアージとして, 自殺企図と自傷行為を暫定的に鑑別する方法があれば, 結果として受診者はより適切な治療を受けることができるし, 医療者の負担を減らすことにもなる. 当院では少数の項目よりなる簡易なアンケートを作成し, 救急外来受診時に使用している, 項目は以下の9点である(Walsh B, 2006). (1)行為の意図, (2)傷害の程度・致死性, (3)頻度(4)方法の選択肢, (5)精神的苦痛の程度, (6)意識狭窄, (7)絶望感, (8)行為後不快感の減少, (9)中心課題. 導入後, 自傷患者受診時の流れがよくなり, 対応もスムーズになった印象を受ける. 当院での取り組みについて報告した.
ISSN:0385-0307
2189-5996
DOI:10.15064/jjpm.47.11_986_3