17. 尿路結石を繰り返した神経性食欲不振症の1例(第100回 日本心身医学会関東地方会演題抄録)

症例:27歳, 女性. 主訴:体重減少, 易疲労感 現病歴:X-3年9月(身長162cm, 体重43kg, BMI16.4). 突然の右背部痛が出現し, 尿路結石による尿管破損のため, 約2ヵ月間入院. 保存的治療にて排石したが, 入院中より, 食欲不振となり徐々に体重が減少. X-2年9月には新たな右腎結石指摘. X-2年10月頃より自己誘発性嘔吐, X-1年6月頃より下剤の乱用開始. X-1年12月, 易疲労感を主訴に他院心療内科を受診し, 神経性食欲不振症と診断. X年1月より当科紹介入院. 約1ヵ月の入院で, 32kg(BMI 12.2)から34.3kg(BMI 13.1)へ増加. X...

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Veröffentlicht in:心身医学 2005/12/01, Vol.45(12), pp.947-948
Hauptverfasser: 森屋, 淳子, 古田, 寿宏, 坂本, 典之, 鶴ヶ野, しのぶ, 吉内, 一浩, 熊野, 宏昭, 久保木, 富房
Format: Artikel
Sprache:jpn
Online-Zugang:Volltext
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Beschreibung
Zusammenfassung:症例:27歳, 女性. 主訴:体重減少, 易疲労感 現病歴:X-3年9月(身長162cm, 体重43kg, BMI16.4). 突然の右背部痛が出現し, 尿路結石による尿管破損のため, 約2ヵ月間入院. 保存的治療にて排石したが, 入院中より, 食欲不振となり徐々に体重が減少. X-2年9月には新たな右腎結石指摘. X-2年10月頃より自己誘発性嘔吐, X-1年6月頃より下剤の乱用開始. X-1年12月, 易疲労感を主訴に他院心療内科を受診し, 神経性食欲不振症と診断. X年1月より当科紹介入院. 約1ヵ月の入院で, 32kg(BMI 12.2)から34.3kg(BMI 13.1)へ増加. X年4月より他院で腎結石に対しextracorporeal shock wave lithotripsy(ESWL)6回施行するも効果なし. ESWL治療に伴う激痛のため, 食欲低下. 体重減少(28.5kg, BMI 11), 低K血症などの電解質異常も認めたため, 体重増加, 腎結石精査加療目的にてX年10月当科入院となった. 経過入院時L/Dより低K血症, 代謝性アルカローシス, renin-angiotensin-aldosterone系の元進が認められ, 病歴より嘔吐, 下剤乱用による偽性Bartter症候群と考えられた. 食事, 薬物療法にて電解質異常改善, 体重33.8kg(BMI 12.9)まで増加. 右腎盂内最大径1.5cmの結石3個に対して, trans urethral lithotripsy(TUL)施行し術後経過良好. 神経性食欲不振症に腎結石が合併した症例報告は比較的稀なため, 若干の考察を加え症例提示した.
ISSN:0385-0307
2189-5996
DOI:10.15064/jjpm.45.12_947_3