24. 坐薬汎用のRSD(反射性交感神経性萎縮症)に対し自律訓練法が有効であった1例(第37回 日本心身医学会近畿地方会演題抄録)

症例:54歳, 男性. 主訴:左上肢痛. X-2年, 交通事故で左肩を打撲. 同部位の血腫を認めたため, 肩鏡視下手術施行. 受傷部位の痛みは消失したが, 手術2日後より左上肢の疼痛が出現しRSDと診断. 以後, 各種神経ブロックを施行されるも, 鎮痛薬使用量が増加してきたため, 心療内科的アプローチが必要と考えられ, X年, 当科紹介受診し間もなく入院. 入院後, 症状経過表の記録, 坐薬使用量の制限にて, 入浴などの軽快因子の自覚ができた. また, 自律訓練法の指導により皮膚温上昇を自覚するとともに症状軽快. 実際に皮膚温上昇を認め, バイオフィードバックした. さらに, 自律訓練法と坐薬...

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Veröffentlicht in:心身医学 2005/10/01, Vol.45(10), pp.810
Hauptverfasser: 竹内, 寛治, 北村, 香奈, 四宮, 敏章, 福永, 幹彦, 中井, 吉英
Format: Artikel
Sprache:jpn
Online-Zugang:Volltext
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Beschreibung
Zusammenfassung:症例:54歳, 男性. 主訴:左上肢痛. X-2年, 交通事故で左肩を打撲. 同部位の血腫を認めたため, 肩鏡視下手術施行. 受傷部位の痛みは消失したが, 手術2日後より左上肢の疼痛が出現しRSDと診断. 以後, 各種神経ブロックを施行されるも, 鎮痛薬使用量が増加してきたため, 心療内科的アプローチが必要と考えられ, X年, 当科紹介受診し間もなく入院. 入院後, 症状経過表の記録, 坐薬使用量の制限にて, 入浴などの軽快因子の自覚ができた. また, 自律訓練法の指導により皮膚温上昇を自覚するとともに症状軽快. 実際に皮膚温上昇を認め, バイオフィードバックした. さらに, 自律訓練法と坐薬との併用により, これまでに比べ作用の弱い坐薬への変更が可能となり, 使用量も減少した. 本症例では, これら一連の経過で, 患者が自律訓練法などによるセルフコントロールを身につけ, 自己効力感を獲得できたことが, 疼痛行動の改善につながったと思われる.
ISSN:0385-0307
2189-5996
DOI:10.15064/jjpm.45.10_810_4