9.高度な過活動を伴う若年発症神経性食欲不振症の1例(第43回日本心身医学会九州地方会演題抄録(1))
高度な過活動を伴う10歳女子の神経性食欲不振症の1例を経験したので報告した. X年(小学4年生)2月, 体重25.5kg. 3月に入ってから高校受験の姉に家族の関心が向いたのを契機に徐々に食事量が減少していった. X年3月20日近医小児科からの紹介により当科外来受診(体重22.8kg). 経過観察していたが体重減少が進行したため, 5月19日当科入院(身長137.3cm, 体重20.2kg). 個室にて母親付添いで鼻注栄養を開始した. 当初からほとんど経口摂取せず, また, 母親への退行的な攻撃性を認めた. 体重へのこだわりも強く, 自室内を1日6時間以上にわたり歩き回るなどの強迫的な過活動を...
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Veröffentlicht in: | 心身医学 2005/02/01, Vol.45(2), pp.160 |
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Format: | Artikel |
Sprache: | jpn |
Online-Zugang: | Volltext |
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Zusammenfassung: | 高度な過活動を伴う10歳女子の神経性食欲不振症の1例を経験したので報告した. X年(小学4年生)2月, 体重25.5kg. 3月に入ってから高校受験の姉に家族の関心が向いたのを契機に徐々に食事量が減少していった. X年3月20日近医小児科からの紹介により当科外来受診(体重22.8kg). 経過観察していたが体重減少が進行したため, 5月19日当科入院(身長137.3cm, 体重20.2kg). 個室にて母親付添いで鼻注栄養を開始した. 当初からほとんど経口摂取せず, また, 母親への退行的な攻撃性を認めた. 体重へのこだわりも強く, 自室内を1日6時間以上にわたり歩き回るなどの強迫的な過活動を認めた. 過活動抑制目的にフルボキサミン, ハロペリドールを投与するとともに, 感情表出が乏しく母子の情緒的交流の貧困さがみられたため, 遊戯療法, 母親面接およびrole letteringを順次行った. その後, 徐々に過活動は沈静化し体重も増加していった. 医療スタッフに対しても自己主張を言語化するようになり, 9月8日からは経口摂取もできるようになった. 10月6日には大部屋ヘ移り, 体重も28kgまで増加した. |
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ISSN: | 0385-0307 2189-5996 |
DOI: | 10.15064/jjpm.45.2_160_2 |