5.漢方薬にて軽快した過敏性腸症候群の1例(一般演題)(第36回日本心身医学会近畿地方会演題抄録)
過敏性腸症候群(IBS)は一般身体科で治療されることも多くなった. このためか, しばしばこじれた患者が心療内科に紹介される. このような患者に漢方薬を投与し, 改善した1例を報告した. 症例:50歳, 男性. 主訴:便秘, 下腹部痛. 現病歴:十二指腸潰瘍を発症, H. pylori菌陽性のため除菌を開始したところ, 便秘と下腹部痛が出現. 抗コリン剤, 消化管運動機能改善剤, 高分子重合体製剤, 局所麻酔剤, 乳酸菌製剤, 抗不安剤, 大建中湯など処方されるが改善なく受診. 経過:桂枝加芍薬大黄湯, 乳酸菌製剤, 抗不安剤, プロトンポンプ阻害剤を投与. 4週後, 症状は改善. 10週後,...
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Veröffentlicht in: | 心身医学 2004/11/01, Vol.44(11), pp.864 |
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Hauptverfasser: | , , , |
Format: | Artikel |
Sprache: | jpn |
Online-Zugang: | Volltext |
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Zusammenfassung: | 過敏性腸症候群(IBS)は一般身体科で治療されることも多くなった. このためか, しばしばこじれた患者が心療内科に紹介される. このような患者に漢方薬を投与し, 改善した1例を報告した. 症例:50歳, 男性. 主訴:便秘, 下腹部痛. 現病歴:十二指腸潰瘍を発症, H. pylori菌陽性のため除菌を開始したところ, 便秘と下腹部痛が出現. 抗コリン剤, 消化管運動機能改善剤, 高分子重合体製剤, 局所麻酔剤, 乳酸菌製剤, 抗不安剤, 大建中湯など処方されるが改善なく受診. 経過:桂枝加芍薬大黄湯, 乳酸菌製剤, 抗不安剤, プロトンポンプ阻害剤を投与. 4週後, 症状は改善. 10週後, 便通良好, 腹痛ほぼ消失. 処方を桂枝加芍薬大黄湯, H2受容体拮抗剤とした. その後経過良好. まとめ:「心身症治療ガイドライン」におけるIBS治療については漢方薬は採用されていないが, 適切に方剤を選べば本症例のように著効することも多い. |
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ISSN: | 0385-0307 2189-5996 |
DOI: | 10.15064/jjpm.44.11_864_1 |