9. 歯科治療に苦慮した解離性障害の1例(第95回 日本心身医学会関東地方会演題抄録)

症例:患者は30歳, 女性. 平成12年A歯科より本学での治療を希望し来院した. 放射線科にて撮影中に気分不良となり意識消失状態となったため, 通院中のB市立病院精神科に転院させた. 平成13年4月退院し, 5月に抜歯を行なったがトイレで倒れ意識喪失したため再度B精神科に転送した. 同年10月義歯作成のための印象後, 再びトイレにて倒れ意識消失し本学内科を受診した. AVブロック, Adams stokes発作の可能性, epilepsyの疑いにてC病院に転送となった. 同年12月D市立病院精神科より, (1)解離性障害, (2)軽度の知的遅滞, (3)Wenckebach型房室ブロックであり...

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Veröffentlicht in:心身医学 2004/08/01, Vol.44(8), pp.612
Hauptverfasser: 尾口, 仁志, 松本, 亀治, 軽部, 康代, 森戸, 光彦
Format: Artikel
Sprache:jpn
Online-Zugang:Volltext
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Beschreibung
Zusammenfassung:症例:患者は30歳, 女性. 平成12年A歯科より本学での治療を希望し来院した. 放射線科にて撮影中に気分不良となり意識消失状態となったため, 通院中のB市立病院精神科に転院させた. 平成13年4月退院し, 5月に抜歯を行なったがトイレで倒れ意識喪失したため再度B精神科に転送した. 同年10月義歯作成のための印象後, 再びトイレにて倒れ意識消失し本学内科を受診した. AVブロック, Adams stokes発作の可能性, epilepsyの疑いにてC病院に転送となった. 同年12月D市立病院精神科より, (1)解離性障害, (2)軽度の知的遅滞, (3)Wenckebach型房室ブロックであり, 知的遅滞による不適応に伴う解離性障害であり歯科治療に関しては支障がないとの返事があった. しかしながら歯科的には, いつさらにどこで起こるかわからない意識消失は大きな問題となる. 本例を通して, 解離性障害をもつ患者の歯科治療に際しては, 細心の注意が必要であると考えられた.
ISSN:0385-0307
2189-5996
DOI:10.15064/jjpm.44.8_612_2