3. 自律訓練法が患者の自己認知の変容に有効であったと考えられた1症例(第95回 日本心身医学会関東地方会演題抄録)
症例:27歳, 女性, ウエイトレス. 主訴:理由のないイライラ感, 全身倦怠感, 意欲, 集中力の低下, 肩こり, 頭痛. 現病歴:仕事が多忙になった1年ほど前より主訴が出現し始め, 患者の希望により平成14年4月より心理療法を開始した. 経過:身体症状に対しては自律訓練法(以下AT)を用い, イライラ感については感情面に焦点を当て面接を行ったが洞察が得られ難かった. そのため, その後の面接ではATに加え認知行動療法を用いて身体症状の改善を目的とし, 生活環境を整えるよう介入を行った. その結果, 身体症状の改善とともに心理的負担感が軽減し, 自己認知に変容がみられた. 考察:身体症状の改...
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Veröffentlicht in: | 心身医学 2004/08/01, Vol.44(8), pp.610 |
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Format: | Artikel |
Sprache: | jpn |
Online-Zugang: | Volltext |
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Zusammenfassung: | 症例:27歳, 女性, ウエイトレス. 主訴:理由のないイライラ感, 全身倦怠感, 意欲, 集中力の低下, 肩こり, 頭痛. 現病歴:仕事が多忙になった1年ほど前より主訴が出現し始め, 患者の希望により平成14年4月より心理療法を開始した. 経過:身体症状に対しては自律訓練法(以下AT)を用い, イライラ感については感情面に焦点を当て面接を行ったが洞察が得られ難かった. そのため, その後の面接ではATに加え認知行動療法を用いて身体症状の改善を目的とし, 生活環境を整えるよう介入を行った. その結果, 身体症状の改善とともに心理的負担感が軽減し, 自己認知に変容がみられた. 考察:身体症状の改善を目的とした介入を中心に行った結果, 無理に仕事をこなそうとしていたということに対する気づきが得られた. 本来の自己を認知し, 感情面に目を向けられるようになったことがその後の症状のコントロールに有効であったと考えられた. |
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ISSN: | 0385-0307 2189-5996 |
DOI: | 10.15064/jjpm.44.8_610_3 |