10.高血圧症の漢方治療における胸腹証の変化(一般演題)(第26回日本心身医学会中国・四国地方会演題抄録)

症例:56歳, 女性. 健康診断で高血圧を指摘された. X年5月, 漢方治療目的で当院を受診した. 初診時, 血圧は166/94mmHg, 身長155cm, 体重59.0kg, BMI24.6, 体脂肪率27.8%であった. 腹証では, 心下に中等度の抵抗, 両側の鼠径部に高度の抵抗と圧痛, 膀胱部に中等度の抵抗が認められた. 胸部全体に高度の熱感が認められた. 荊芥連翹湯(一貫堂, せんじ薬)を投与した. X年7月, 血圧は144/82mmHg, 体重55.8kg, BMI23.2, 体脂肪率25.9%であった. 腹証では, 心下の抵抗, 両側の鼠径部の抵抗と圧痛, 膀胱部の抵抗がいずれも軽...

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Veröffentlicht in:心身医学 2003/12/01, Vol.43(12), pp.862
Hauptverfasser: 菊本, 修, 井手下, 久登
Format: Artikel
Sprache:jpn
Online-Zugang:Volltext
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Beschreibung
Zusammenfassung:症例:56歳, 女性. 健康診断で高血圧を指摘された. X年5月, 漢方治療目的で当院を受診した. 初診時, 血圧は166/94mmHg, 身長155cm, 体重59.0kg, BMI24.6, 体脂肪率27.8%であった. 腹証では, 心下に中等度の抵抗, 両側の鼠径部に高度の抵抗と圧痛, 膀胱部に中等度の抵抗が認められた. 胸部全体に高度の熱感が認められた. 荊芥連翹湯(一貫堂, せんじ薬)を投与した. X年7月, 血圧は144/82mmHg, 体重55.8kg, BMI23.2, 体脂肪率25.9%であった. 腹証では, 心下の抵抗, 両側の鼠径部の抵抗と圧痛, 膀胱部の抵抗がいずれも軽度となった. 胸部の熱感は消失していた. 処方を四物湯(せんじ薬)に変更した. 初診時, 腹証でみられたお血および水滞と胸部にみられた高度の熱を指標に, 荊芥連翹湯を投与した. いずれも治療過程で改善が認められた.
ISSN:0385-0307
2189-5996
DOI:10.15064/jjpm.43.12_862_2