55.疼痛(顎関節症)治療中,呼吸管理を要する腹部ミオクローヌスに続いて歩行障害を併発した1例(第41回日本心身医学会九州地方会演題抄録(2))(学会報告)
症例:34歳, 女性, 公務員. 主訴:疼痛, 歩行障害. 20歳時より顎関節症による痛みがあり, 間欠的に治療を受けていた. 平成13年3月, 疼痛が増悪し当大学歯学部に入院. 疼痛除去のためイオンフォレーシス等の治療中, 腹直筋の痙攣と同時に過, 低換気を伴う 異常な呼吸発作が出現, 薬物でもコントロールできず, 一時は人工呼吸器管理となった. 身体的検査は異常なし. その後, 同年5月から右下肢が曲がらなくなる症状が出現し, 心因の関与が疑われ, 車椅子で当科に転科となった. 患者は抑圧的かつ過剰適応的でストレス負荷のたびに痛みが増強していたが, 14年間心理的問題への指摘はなされていな...
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Veröffentlicht in: | 心身医学 2003/09/01, Vol.43(9), pp.626 |
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Format: | Artikel |
Sprache: | jpn |
Online-Zugang: | Volltext |
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Zusammenfassung: | 症例:34歳, 女性, 公務員. 主訴:疼痛, 歩行障害. 20歳時より顎関節症による痛みがあり, 間欠的に治療を受けていた. 平成13年3月, 疼痛が増悪し当大学歯学部に入院. 疼痛除去のためイオンフォレーシス等の治療中, 腹直筋の痙攣と同時に過, 低換気を伴う 異常な呼吸発作が出現, 薬物でもコントロールできず, 一時は人工呼吸器管理となった. 身体的検査は異常なし. その後, 同年5月から右下肢が曲がらなくなる症状が出現し, 心因の関与が疑われ, 車椅子で当科に転科となった. 患者は抑圧的かつ過剰適応的でストレス負荷のたびに痛みが増強していたが, 14年間心理的問題への指摘はなされていない. 今回の痛み除去のための治療に対する異常な心身反応は, 治療において心理社会的因子を配慮することがいかに重要であるかを示唆している. 患者は転科後1ヵ月間の心身医学的アプローチによって軽快, 退院した. 現在は職場に復帰し, 症状の再燃はない. |
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ISSN: | 0385-0307 2189-5996 |
DOI: | 10.15064/jjpm.43.9_626_2 |